(1)
経営健全化計画実施期間は、平成30年度より4年間であるが、計画どおり進んでいるのか。
(2) 令和7年度
資金不足比率ゼロに向けて課題は何か。137
~
15081番
中村直人
[一問一答]1.教育行政について
(1)
文科省型コミュニティスクール化へ向けてどのような計画があるのか。
①より地域との関係が密接となる
文科省型コミュニティスクールへの
移行準備状況と予定はどのようになっているか。
②特色ある
コミュニティスクールの取組みは定住促進にどうつなげられているのか。
(2) 不登校児への対応はどうなっているか。
①市内の多様な支援組織への紹介体制の現状はどうなっているか。
②各
支援団体同士の緊密な協力体制を構築できないか。
2.観光行政について
(1)
駅前ビジネスホテル建設後の
信濃大町駅前観光をどう考えているか。
①営業開始後の駅前観光のビジョンはあるか。
②県内インバウンド宿泊者の伸び率に対して、市内宿泊者の伸び率の低さをどう分析しているか。
(2)
フィルムコミッションの将来計画はあるのか。
①信州フィルムコミッションネットワークからの紹介など近年の受入状況はどうなっているか。151
~
16493番
大竹真千子
[一問一答]1.移住・定住政策について
(1) 第2期
定住促進ビジョンの中間年にあたるが、これまでの経過と今後の見直しは。
(2) 各地で移住者の取り合いになっているが、他地域との差別化を図った市独自の取組みは。
(3) 空き家、特定空家の状況と課題は。
2.
北アルプス国際芸術祭2020について
(1) 開催目的と進捗状況は。165
~
176
△開議 午前10時00分
○議長(中牧盛登君) おはようございます。 ただいまから6月定例会の本日の会議を開きます。 本日の出席議員数は16名全員であります。よって定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 なお、本日の会議に出席を求めた者は、お手元に配付の議席表に記載のとおり、市長、副市長、教育長、
病院事業管理者及び各部長であります。
△日程第1 市政に対する一般質問
○議長(中牧盛登君) 日程第1 市政に対する一般質問を行います。 質問順位第5位、
宮田一男議員の質問通告は3項目です。
宮田一男議員の質問を許します。
宮田一男議員。 〔11番(宮田一男君)登壇〕
◆11番(宮田一男君) 皆さん、おはようございます。 日本共産党の宮田一男です。初めての質問となりますが、よろしくお願いいたします。 通告に基づき、1つ、有害獣対策について、2つ、子育て支援について、3つ、EV・PHV車の
充電インフラ整備についての3点について順次お伺いをいたします。 最初に、1項目めの有害獣対策についてお伺いします。 源汲の知り合い宅にお伺いしたときです。玄関に鍵が刺さったままなので、忘れて出かけたのかと思い、ピンポンをしましたところ、奥さんが出てきて、猿が玄関をあけて入ってくるので、家の外に出るときは必ず鍵をかけるとのことでした。でも、外すと大変なので、鍵穴に入れたままにしているとのことです。 社地区では猿が屋根に上がるのは日常茶飯、花火で追い払ってもきかない。八坂地区でも相川から切久保までの農作物被害が広がり、さらに、今まで被害のなかった地区まで広がっています。特に三原高原での猿被害は深刻です。侵入防止柵や電気柵などの対策をとっておりますが、
野菜専業農家の営農が継続できるか心配です。さらに、近年では通学路にも出没しており、子どもたちに危害を加えないか心配をしております。 また、私の住む笹尾は金熊川がありますので、猿は来ないと思っておりましたが、去年の秋には我が家の近くに出没し、ことしの3月には鹿やイノシシの侵入防止柵にぶら下がって遊んでおりました。私が八坂に生を受けて以来初めてのことです。明らかに猿の生息数が増加していると思います。 十数年前に八坂の同級生の家にはぐれ猿が入り込み、2階でガタガタ音がするのでお母さんが息子の名前を呼んだところ、猿が顔を出したという笑い話がありましたけれども、笑えない状況です。大町全域で同じようなことが起こっていると思います。 そこで、猿による被害の状況と
被害防止対策についてお尋ねします。 最初に、大町市をすみかとする猿の群れ数と
生息見込み数の推移、農作物に被害を与えている群れ数と
生息見込み数の推移及び
加害レベルが大きくなっている群れについてお答えください。 以上、最初の質問とします。
○議長(中牧盛登君)
宮田一男議員の質問に対する答弁を求めます。
産業観光部長。 〔
産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ニホンザルの生息や被害の状況と
被害防止対策についてのお尋ねにお答えいたします。 当市の周辺に生息しているニホンザルにつきましては、平成20年度の調査で、群れ数約30から40群、個体数は約1,600頭から2,400頭と推計されております。 また、現在把握しております農産物に被害を与えている群れとして15群、個体数約700から900頭と推定しており、個体数は増加傾向にあるものと考えております。 また、猿による加害レベルにつきましては、レベル1から4までに区分されており、15群の内訳は、まれに数頭が収穫後の農地出没、人の姿を見ると逃げるとされる
加害レベル2の群れが2群、季節的に群れ全体が農地に出没、まれに数頭が人家の庭先に出没、人の姿を見ても追い払わない限り逃げないとされる
加害レベル3の群れが8群、通年、群れ全体が農地に出没、人家に侵入、人を威嚇する行動を見せるとされ、最も被害を与えるとされるレベル4に区分している群れが5群となっております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 個体数が増加をしています。個体数の増加原因と個体調整について、従来とってきた対策、また、
加害レベルの高い群れに対する対策についてお答えください。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ニホンザルの個体数増加の要因と個体数調整の対策、
加害レベルの高い群れへの対策についてのお尋ねにお答えいたします。 ニホンザルの個体数の増加につきましては、人里で野菜や果樹などを食害し、栄養状態がよくなることで寿命が延び、出産回数も増加していることが要因であるとされております。 個体数増加の対策としましては、
大北地区猟友会各支部の皆様の御協力のもと、鳥獣の駆除及び個体数の調整を実施していただいていますとともに、人里から遠ざけ、生息域を山林に限定することで、個体数の増加が抑制されると考えられておりますことから、追い払い協力隊や
モンキードッグ、市の職員による追い払いのほか、国庫補助や市の補助を活用いただく電気柵の設置など、ハード、ソフト両面で複合的に対策を講じているところでございます。 また、現在は、
加害レベルにかかわらず、各群の出没に対し、同様の対策を講じておりますが、今後、
加害レベルの高い群れを中心に、人里での活動が抑制されるよう、
大型捕獲おりでの駆除などを含め、他市町村の取り組みや専門家の意見を参考にしつつ、幅広く対策を検討してまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) さまざまな対策をとっておりますが、依然として被害は増加し続けております。今まで出没しなかった場所にまで出没している現状、さまざまな対策の中でありますけれども、これを今後どうしていくのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(中牧盛登君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) 猿の被害に対する対策についてのお尋ねにお答えいたします。 猿の農産物被害につきましては、駆除や個体数調整、追い払いや電気柵の設置など、さまざまな対策を総合的に組み合わせて実施してまいりましたが、近年、電気柵を設置した地域では比較的出没が減少している傾向が見られる一方で、設置していない地域や今まで出没が余りなかった地域に出没する傾向が見られます。 猿の被害に対する抜本的な対策は現在のところ確立されておりませんが、引き続き地域の皆様と協議しながら、国の補助事業を活用した電気柵の設置や、設置が難しい地域については
モンキードッグの導入を検討するほか、猟友会の皆様による駆除や個体数調整、協力員による追い払いなどの対策を粘り強く実施してまいります。 なお、
モンキードッグの導入に際しましては、訓練費用の一部を市において負担しておりますことから、一層の周知に努めてまいります。 また、先ほども御答弁申し上げましたとおり、今後は
大型捕獲おりを活用しての捕獲など、他市町村の事例も研究して対策を検討するとともに、行政のみによる対策には限りがありますので、地域の皆様にも積極的に御協力いただき、猿を集落や農地に寄せつけない
仕組みづくりを検討してまいります。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 私は対策として対処療法と根本対策の2つがあると思います。対処療法は出没したものを追い払う等の対策です。大町市でも、今答弁ありましたとおりさまざまな対策をとってきましたが、猿との追いかけっこになってしまい、有効な対策になっていないのが悩みかと思います。 私は猿被害対策を一般質問で取り上げるに当たって、各地の先進事例や市議会での議論を調べましたが、一時的な効果はありますが長続きしない事例が多く、妙案は見当たりませんでした。その中でたどり着いたのが、被害を受けている住民による粘り強い地域ぐるみの取り組みが重要ではないかということです。けものによる被害も自分が受けなければ他人ごとです。私自身も十数年前から平地域での被害は見てきましたが、自分のことのようには考えられませんでした。 国の補助事業による複合柵は、常盤から平へと順番に対策をとった地域の被害は減りましたが、対策をとっていない地域に被害が広がっています。何か妙案はと考えていたところ、先日の日本農業新聞に「
ニホンザル対策に成果」という記事が載っていました。辰野町の川島区が農水省の
鳥獣対策優良活動表彰で農水大臣賞を受賞した記事でした。一部を紹介いたします。
対策委員会委員長は、農業をしているかどうか、性別に関係なく、地域住民の全員が追い払いなどの活動を続けていることが成果につながった。地域ぐるみの追い払いを実現したのは、「
野生鳥獣被害防衛短期大学」と題した研修会の力が大きい。住民を集めて、大学教員や県の専門家を招いて講座を開いて、猿の行動特性などを学んだと伝えています。今まで行っていた対策とあわせて、地域挙げての取り組みが大切かと思います。さらに進めていただきたいと思います。 次は、根本対策として、けものが人間の生活空間に出てこられないような里山づくりを進めることかと思います。人間とけものの住む境をはっきりさせることが大切だと思います。そのためには里山の森林整備を進めることが重要となります。 本年4月1日より、新たな
森林管理システムとして
森林経営管理法が施行されました。
森林経営管理法は、その3条で、森林所有者に、適時に伐採、造林及び保育を実施することにより、経営管理を行わなければならない義務を課し、それができない所有者の森林を市町村が
経営管理権集積計画によって集積し、経営管理権を取得する。基本的には所有者の同意のもとに行われますが、所有者が不明の場合や、集積に同意しない所有者がさきの義務を果たさない場合は、一定の手続を経て取得できるとされています。 集積した森林で、経済的に好条件の場所は、意欲と能力のある林業経営者に
経営管理実施権を与えて伐採させ、経済的に条件のよくない場所は、集積した森林を市町村が直接管理されるとされています。 現在の森林の状況は、土地の登記がされないまま相続が済んだ結果、所有者の一部に連絡がつかなくなるなど、みずからの森林を管理し切れない所有者が世代交代のたびにふえる可能性があるという問題が存在しています。そうした森林を当面は市町村が受け皿となり、連絡のつかない所有者の承認がなくても管理作業ができるようになったことは、
森林管理水準の向上には寄与すると思いますが、所有者に努力義務を超えた伐採を含む明確な義務を課して集積を図ることは戦後初めてです。明らかに財産権の制限という強権的な中身を持っております。 しかし、現在の森林管理の状況を見ますと、多くの森林が伐採されず、特に伐採しても運搬に経費のかかる条件不利地は手つかずの状態です。 私は、秋にキノコ狩りに行きますが、戦後に針葉樹の杉が急斜面に植林され、間伐がされずに放置されたために、のり面が大きくなった木の重さに耐えかねて地すべりを起こしている現場に遭遇します。 問題点のある制度だとは思いますが、この制度を活用して、住民の生活している地域と猿等がすむ里山の境をはっきりさせ、猿が安心して、人間の生活空間に出没できないようにできないかと考えます。 以上、従来までの対策とあわせて、地域住民に対する研修会の開催などの啓蒙活動と、森林管理法の活用による里山整備についてのお考えをお伺いします。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの地域住民に対する啓発と、
森林経営管理制度の活用による里山整備についてのお尋ねにお答えいたします。 猿の被害対策における地域住民の協力体制につきましては、現在設置しております大町市
有害鳥獣被害防止対策協議会におきまして、市内6地区の自治会長や農家組合長の皆様にも委員として参画いただき、対策への御意見をいただいております。 また、より効果的で効率的な追い払いを行うため、被害地域を中心に、地域住民の皆様33人に協力員として追い払いを実施いただくなど、地域と一体となった連携体制を構築し、農作物等の被害軽減に努めているところでございます。 市におきましては、平日は職員が市内を巡回し、追い払いを実施しておりますが、追い払いを行ってもしばらくすると再度出没するといったことの繰り返しとなっており、効果的な対策までには至っておりません。 そのため、追い払い協力員の皆様や市の職員だけでなく、議員御指摘のように、多くの地域住民の皆様に御協力をいただき、追い払いを実施いただくことは、猿がこの地域に出没するとすぐに追い払われるということを学習すると思われ、効果的な方法であると考えられます。 今後、多くの地域住民の皆様に御協力いただけるよう、猿の特性や追い払い方法を御理解いただく講座を開催するなど、啓発活動について検討してまいりたいと存じます。 また、
森林経営管理制度の活用による里山整備につきましては、制度の前提となります所有者の承諾や、所有者不明の森林への対応などさまざまな課題が想定されますが、本年度より譲与されます
森林環境譲与税や県の
森林づくり県民税の活用を含め、
森林経営管理制度による集落周辺の森林整備を検討し、猿などの鳥獣被害が減少するよう対策を推進してまいります。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 市長にお伺いします。 大町市の
鳥獣被害対策は一部署、一担当が担うのではなく、市全体が事案を共有し、対策をとるべき重要案件と考えますので、部署横断的に市長が采配を振るって対策すべきことと考えます。また、1日目の一般質問をお聞きしまして、担当職員のモチベーションを上げることが重要だと感じました。 先ほど答弁いただきましたとおり、猿対策の職員は臨時職です。危険を伴う職種であります。担当職員の処遇を改善し、大町市が鳥獣害対策に真剣に取り組む姿勢を示すことが地域の皆さんに協力いただける道かと思いますが、いかがでしょうか、お伺いします。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。市長。
◎市長(牛越徹君)
有害鳥獣対策について、横断的な対応が必要ではないかとの御質問でございます。 まず、議員の質問にありました
有害鳥獣対策を担当している職員は、いわゆる追い払いに従事する職員は臨時職員でありますが、それ以外、それぞれの担当分野は正規職員が当たっております。 そうした中で、ニホンザルを中心とした
有害鳥獣対策、被害につきましては、ニホンザルに限らずハクビシン、その他人家へ侵入するなど、さまざまな対応、近年では農作物の被害以外の多様な被害が増加傾向にございます。特に八坂地区におきましては、通学路へ猿が出没するというような事例も報告されているところでございます。 そうした中で、こうした広範な被害につきましては、庁内横断的な対応が必要であると考えております。農作物の
有害鳥獣対策や、あるいは森林整備などを担当しております産業観光部のほか、被害が徐々に顕著になってきております八坂、美麻両支所、さらには子どもや保育園の安全対策を担当する民生部、また児童・生徒の安全対策を担当します教育委員会、さらには野生動物の専門的な研究をしております、また出前講座なども担当しております山岳博物館など、関係の部署が密接に連携して、
政策調整会議というのが設けられておりますが、こうした
政策調整会議などの場を活用しながら、現状を把握するとともに、横断的な対策を検討してまいることといたします。 なお、議員の御質問の中で御紹介がありました上伊那郡辰野町の川島地区は、横川という川沿いに広がっている本当に日ごろから地域のまとまりのいい協働の地域づくりを進めている地域でもあります。先ほど
産業観光部長からも答弁申し上げましたように、行政の力だけでは足りない部分につきましては、ぜひ地域の総ぐるみで、また粘り強い対策が必要でありますので、その点についてもぜひ御理解と御協力をお願い申し上げます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 庁舎挙げての対応をお願いして、次の質問に移ります。 2項目め、子育て支援についてお伺いします。 私は
市議会議員選挙の折に街頭から訴えておりましたところ、岳陽高校の通学時間帯と重なりました。ちょうど子どもの
医療費窓口無料化年齢について話をしているときでした。大北地域では、大町の高校生は医療費が窓口無料化になっていないが、小谷も白馬も松川も池田も高校卒業まで無料です。同じ岳陽高校に通う子どもたちで、住んでいるところが違うと医療費の負担が違う、おかしいでしょう。大町も高校卒業まで窓口無料化にしましょうと訴えましたところ、子どもたちの足がとまりました。よく見たらたまたま信号が赤になったためでした。 そこで、
子ども医療費無料化の対象年齢の引き上げ時期についてお尋ねします。 最初に、直近の中学卒業までの
福祉医療給付金の額と、中学卒業以降、高校卒業まで対象年齢を引き上げた場合の
給付見込み額及び差額についてお答えください。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。 〔民生部長(塚田 茂君)登壇〕
◎民生部長(塚田茂君) 子どもの医療費の窓口無料化についての御質問にお答えをいたします。 昨年の8月から
現物給付方式が導入された以降の中学卒業までの
福祉医療給付金の額は、昨年度の実績で5,805万3,965円でございます。 高校卒業まで対象年齢を引き上げた場合の
給付見込み額を推計するに当たりましては、窓口無料化が導入され10カ月が経過しておりますものの、現在の制度での給付実績は8カ月分のみと短期間の実績に基づく推計となります。 まず、
現物給付導入後の給付額の伸び率を用いて、中学校卒業までの年間給付額を推計いたしますと、約6,000万円となります。この推計値に高校生の
給付見込み額を加えますと、約6,800万円となります。したがいまして、差額は800万円ないし900万円程度になるものと考えられますが、先ほども申し上げましたとおり、短期間の数値をベースに推計しておりますので、実際の影響額につきましては、なお給付実績等の伸びを慎重に分析する必要があるものと考えます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 牛越市政4期目も来年で折り返しになります。2018年春発行の後援会の会報を拝見しますと、日本一目指し、子育て支援に全力、医療費無料化高校3年生まで拡大しますと公約されております。さまざまな課題はあると思いますが、拡大しますとはっきり公約されていますので、市民の期待も高いと思います。いつ公約を果たされるお覚悟かお伺いいたします。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。市長。
◎市長(牛越徹君) 子どもの医療費の無料化に向けての取り組みについてお尋ねでございます。 まず、議員の御質問の中に、ことしの4月の
市議会議員選挙の折に、子どもの医療費窓口無料化について、大北地域では大町の高校生は医療費が窓口無料化にはなっていないが、小谷も白馬も松川も池田も高校卒業まで無料というふうに御指摘がありました。これは正確ではありません。 まず一つには、大町市では、先ほど答弁で申し上げましたように、昨年8月から、高校生までは行っておりませんが、中学生までの窓口は無料化になっています。小谷も白馬も池田も同じように去年の8月から無料化になりました。ただし、対象年齢が大町市以外では高校生まで対象になっている、そういう意味では、ことしの4月現在では、大町市も子どもたちの窓口、つまり500円なりの窓口負担もなくなっているのは大北地域一円です。同時に、これも答弁で申し上げましたように、長野県中が県下一斉にそうした窓口無料化が図られたということが先ほどの答弁でもおわかりのことと存じます。 そこで、御質問でございます。昨年8月から県下一斉に中学校卒業までを対象とした現物給付、これが窓口での無料になりますが、
現物給付方式が導入され、窓口負担の軽減が図られたのは申し上げたとおりでございます。 先ほど民生部長からも答弁申し上げましたとおり、現在のところ新たな
現物給付方式、この制度による年間を通じての影響を把握するには至っておりません。この窓口無料化の制度のもとでの医療需要の動向について、詳細なデータを慎重に分析した上で、的確に見きわめていくことが必要と考えております。 したがいまして、高校生までの対象年齢の拡充につきましては、これらの状況の推移を勘案し、総合的に判断することとしております。これはいわゆる子ども、あるいは福祉医療費だけの問題ではなく、例えば国民健康保険は県下市町村が直接の保険者として安定的な給付に取り組んでいるわけですが、こうした医療費全体の需要の動向は、非常に重要な財政運営にもかかわる、そうした密接にかかわる問題であります。そうしたことから、やはり慎重に総合的に判断することが必要と考えているところでございます。 なお、県に対しましては、県市長会を通じて、なお低い水準にとどまっております通院の対象年齢の引き上げを中心に、改善を要望してまいりますとともに、国に対しましても人の命に、特に子どもたちの命にかかわるこうした医療の問題については、全国一律の制度を創設するよう、全国市長会を通じてもう何年にもわたり強く要望しているところでございます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 先ほど私が質問をいたしましたのは、公約に掲げられた医療費無料化高校3年生まで拡大しますというふうに後援会の会報に書かれてあったんですけれども、これは書かれてあったことについて事実かどうかです。最初にお答えください。
○議長(中牧盛登君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 私の後援会は私の政策などを大勢の市民の皆さんに、また有権者の皆さんにアピールするための情報手段であります。そこに書かれているのは私の考えそのものであります。公約はしっかり守ってまいります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) それでは、また再びお聞きしますが、その公約はいつ、ことし中ですか、それとも任期の終わるときまでですか。もう一期、再挑戦するときまでですか。いつ公約を果たされるのか、その時期について明確にお答えください。
○議長(中牧盛登君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 先ほども御答弁申し上げましたように、大きな金額を要する、財政負担が生ずるという課題につきましては、私の一存ではなく、市民の皆さんの御意向をさらに確かめる中で、今任期中に実現するよう考えております。 以上です。
○議長(中牧盛登君)
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) ということは、任期中ということは、まだあと折り返し地点、2年半後にやるということでよろしいでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 市長。
◎市長(牛越徹君) ただいま申し上げたように、今任期中に実現を目指してまいります。 以上です。
○議長(中牧盛登君)
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) これ以上議論をしても始まりませんので、いずれにしても公約、早期に、直ちに約束を果たされるようにお願いして、次の質問に移ります。 次に、3項目め、EV・PHV車の
充電インフラ整備についてお伺いします。 EV・PHV車の普及につきましては、化石燃料への依存による二酸化炭素の排出が地球温暖化を生み、近年の異常気象を引き起こしているとして、政府もEV・PHV車の普及に助成をしているところですが、車両価格が高く、普及が進んでいない、これが現状かと思います。しかし、世界を見ますと化石燃料からEVに変わっています。 私が驚いたのは数年前に中国に行ったときです。シルクロードの西、天山山脈のウルムチとトルファンに行きましたが、道路を走っているバイク、あるいはテーラーもエンジン音がしないんです。後ろから来てもわかりませんでした。そして、天山山脈の砂漠地帯に広がっているのは数百の風車です。風力で発電した電力を一体どこへ送っているのかとガイドさんに聞きましたところ、上海に送っているということでした。送電ロスが発生しますけれども、それを考えてもペイできる、そういうシステムを中国ではつくっている、そういうことかと思いました。また、退職記念に行ったスイスのマッターホルン山麓にあるツェルマット、この町は、走っているのは電気自動車と観光用の馬車しかありませんでした。さらに、後で思い出しますと、軍隊の装甲車も電気自動車でした。 以上、最初に、大町市以北の充電スポットの数と公共施設等への設置状況、市村別にお答えください。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。 〔民生部長(塚田 茂君)登壇〕
◎民生部長(塚田茂君) 充電スポットの設置状況についてのお尋ねにお答えをいたします。 大町市以北の充電スポット設置箇所につきましては、公的に取りまとめたものはございませんが、市が承知しております設置数は、大町市内ではぽかぽかランド美麻、ファミリーマートJA大北ええっこの里店、大町温泉郷の信濃の里ときしらずの宿織花にそれぞれ1カ所、トヨタ自動車系列店に4カ所、日産自動車系列店に3カ所の計10カ所でございます。 白馬村では役場や道の駅白馬レストランのほか、宿泊施設を含めますと29カ所に、また、小谷村では役場と道の駅小谷の2カ所に設置されていると承知しております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 大町市の充電スポットの多くは自動車販売会社の敷地内にあるため、顧客限定であり、営業時間内のみで、定休日があります。 牛越市長は本議会の挨拶の中で、観光振興について、立山黒部アルペンルートが開通し、ことしから導入された関電トンネル電気バスに多くの利用客があったこと、親しまれてきた関電トロリーバスの運行が昨年終了し、今シーズンは電気バス元年として誘客に取り組むと発言されました。 白馬、小谷は役場に充電スポットを設置し、観光客対応をしております。大町市も市役所等公共施設に設置できないかお尋ねします。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。
◎民生部長(塚田茂君) 市役所等公共施設への充電スポットの設置についての御質問にお答えをいたします。 現在、市には公共施設への充電スポットの設置に関する要望は寄せられておりませんが、全国的に低炭素社会の構築に向け電気自動車の普及が進んでおり、今後その傾向が強くなることが見込まれますことから、公共施設のみならず、民間施設におきましても充電スポットの増設の必要性が高まってくるものと予想しております。 市としましては、県内の公共施設への設置状況等を調査しまして、研究をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。残り時間、あと2分25秒です。
宮田一男議員。
◆11番(宮田一男君) 先日、充電スポットのある、先ほどお話ありましたええっこの里に行きましたところ、松本ナンバーの車が充電をしておりました。観光客だけでなく地元の需要があります。また、国の補助事業の期限もございますので、それらも勘案して、早期の設置を求めて質問を終わります。 以上です。ありがとうございました。
○議長(中牧盛登君) 以上で
宮田一男議員の質問は終了いたしました。 ここで、10時55分まで休憩といたします。
△休憩 午前10時39分
△再開 午前10時55分
○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第6位、降旗達也議員の質問通告は1項目です。降旗達也議員の質問を許します。降旗達也議員。 〔5番(降旗達也君)登壇〕
◆5番(降旗達也君) 創生みらいの降旗達也でございます。 それでは、通告に従いまして、子どもたちの安心・安全に必要なものはについて質問をさせていただきます。 2019年2月18日、大阪府教育庁は、小・中学校における携帯電話の取り扱いに関するガイドラインの素案を公表いたしました。原則禁止とされていた携帯電話の所持について、子どもたちが安全に登下校し、保護者が安心して送り出すために必要なツールとして、非常時の連絡や所在把握の観点から、登下校時に限り解禁するという方針が示されました。 その翌19日、柴山文部科学相は会見で、携帯電話や
スマートフォンについて、小・中学校は持ち込みを原則禁止、高校は校内での使用を禁止という、文科省が2009年に出していた通知について見直しに係る検討を進めてまいりたいと発言をされました。 大町市でも現在、小・中学校への持ち込みを原則禁止としていると思いますが、こういった大阪府教育庁の判断、文部科学大臣の発言がされたことに対しての大町市教育委員会の考え、思いなどをまずお聞かせをいただきたいと思います。 次に、大町市では、子どもたちの通学路の安全確保に向け、平成27年より策定されています大町市通学路交通安全プログラムがあり、平成31年の改訂版が3月に出されました。対策箇所の一覧も更新されていて、関係機関との連携もとれているようで、対策も講じられておりました。そこで、今回の改訂により、前回よりブラッシュアップされた部分はあるのか、また、これまで行ってきた中での問題点等は出ているのか、お聞かせをいただきたいと思います。 これで1回目の質問を終わります。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員の質問に対する答弁を求めます。教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君) 子どもたちの安全・安心についての御質問に順次お答えをいたします。 初めに、文部科学省が明らかにした小・中学校への
スマートフォンや携帯電話の持ち込みを見直す方針につきまして、市教育委員会としての考え方についてお答えをいたします。 市では、平成21年の文科省の通知を受けて、これまで
スマートフォン等の校内への持ち込みは原則禁止としており、疾病や夜間の部活動などで保護者と連絡をとる必要がある場合など、真にやむを得ない事情があるときは、担任が本人から預かり、下校時に返却することとしており、本年度も校長会等を通じてこの方針により指導をいたしております。 急激な情報化の進展により、当市でも小学生で約5割、中学生では7割近い生徒が
スマートフォン等を利用している昨今の状況の中で、情報機器を適正に活用できる能力を育成することは極めて重要であり、特に緊急時や災害時には大きな役割を果たすことが期待をされております。 このため、小・中学校におきましても、電子黒板やタブレット等を導入をし、積極的にICT教育を推進するとともに、さまざまな機会を捉えて情報機器の適正な使用とモラルの確立について指導をしているところでございます。 一方で、フェイスブックやLINEなどがいじめや誹謗中傷の媒体となっているケースもしばしば見られますことから、現状では校内への持ち込みを原則禁止としている現在の方針を堅持をしつつ、今後の文科省等の方針等を注視しながら、指導に努めてまいりたいと考えております。 次に、通学路の安全確保に向けた取り組みについての御質問にお答えをいたします。 市教育委員会では、平成22年の冬期に通学途中の児童の死亡事故が続いたこともあり、子どもたちの安全と安心を学校教育目標の第一に掲げ、23年度からは市のホームページ上で道路や水路、冬期の危険箇所などを通学区ごとにまとめた子ども安心・安全マップを公開をし、保護者や関係者への周知を図るとともに、注意喚起に努めてまいりました。 特に、24年には全国的にも児童等を巻き込んだ悲惨な交通事故が多発しましたことから、学校、保護者、教育委員会、警察署、道路管理者等関係部署等の機関、団体が合同で緊急合同点検を実施し、危険箇所の把握と改修計画を策定をいたしました。 また、26年4月には、通学路安全推進会議を設置して、毎年現地調査を行うとともに、PDCAサイクルにより改修や改善に努め、計画の見直しと検討を進めており、御指摘のとおり、本年3月の推進会議では大町市通学路安全プログラムを改訂したところでございます。 この改訂による大きな変更点といたしましては、昨年5月の新潟県における痛ましい事件をきっかけとして、関係省庁が登下校時における子どもの安全確保に関する防犯プランをまとめたことを受け、昨年9月にはこれまでの交通安全や事故箇所に加えて、防犯上の観点からの安全点検を行い、その結果と対策等を一覧表としてまとめたものをプログラムに取り入れており、今後は交通安全や事故防止とともに、防犯上の観点からも一層の注意喚起に努めてまいります。 また、これまでの対策の問題点といたしましては、道路構造上の課題や所有者個人の協力が必要な箇所、さらには所有者が不明な物件等、対策の徹底が困難なケースも見受けられますことから、引き続き通学路安全推進会議において、さらに踏み込んだ協議や検討を行い、具体的な課題の解決に向けた取り組みを進めてまいります。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) ただいま教育長のほうから御答弁いただきまして、いろいろな指導をされて、持ち込みに対しても、部活等々で使う部分については持ち込みのほうを許しているという部分があるというような御答弁ありましたけれども、この持ち込み解禁ということに対して、本当に反応をされる方も非常に多くて、ネット上でも賛否が飛び交っておりましたりいろいろありまして、長野県の県民ホットラインという県政に対する意見、質問などを寄せる場がございますが、柴山文部科学大臣が発言をしたその日に、ちょっと読ませていただきますけれども、意見がメールで届いていまして、柴山昌彦文部科学相は2月19日の閣議後記者会見で、携帯電話や
スマートフォンの小・中学校への持ち込みを原則禁止した文科省通知を見直す方向で検討を始めると発表しました。他都道府県では公立小・中学校で2019年春にも児童や生徒が校内に
スマートフォン(スマホ)や携帯電話を持ち込めるようになるようです。長野県でもぜひ子どもの安全、防犯のために小・中学校に携帯電話を持ち込めるようにしていただきたいです。共働き世帯が多い中で、子どもを守るための一つの手段として携帯を使用したいのです。よろしくお願いしますという、こういったメールが意見として寄せられておりました。 県教委のほうのその意見に対する回答といたしましては、現在、長野県教育委員会では、文部科学省の学校における携帯電話の取り扱い等についての通知を受け、小・中学校への持ち込みを原則禁止としながらも、携帯電話を緊急の連絡手段とせざるを得ない場合や、その他やむを得ない事情によっては、校長の判断により例外的に持ち込みを認める等、柔軟に対応しております。このため、緊急の連絡手段とせざるを得ない等の事情がございましたら、学校に相談をしていただくことは一つの方法かと考えられます。また、御承知のとおり、文部科学省は今後、現在の通知を見直す方向で慎重に検討を進める方針とのことですので、県教委としてもその動向を注視しているところでございますというような回答がありました。 先ほども教育長のほうからも今後注視していくというようなお話ありましたけれども、注視していくとしか言いようがないのかもしれませんけれども、こういった本当に
スマートフォンや携帯電話の持ち込み解禁を望む声があることは確かであります。 先ほども教育長も御答弁いただきましたが、部活等々で持ち込みができるという部分があったかと思いますけれども、実際、大町市でそういった部活等に持ち込みをお願いしたいといったような要望がどれぐらい寄せられているのか。現に担任の先生の判断、また校長の判断で許可を認めているといった、そういった事例はあるのかどうか。今、対応しているという話だったので、そもそもそういったことを親御さんたち、保護者の方は知っておられるのか、そういった周知のほうはちゃんとされているのかどうか、ちょっと一点、お伺いをしたいなと思います。よろしくお願いします。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの
スマートフォン、携帯電話の校内持込みについての判断は誰が行っているかとの御質問にお答えを申し上げます。 校内への持ち込みにつきましては原則禁止として、やむを得ない事情があるときは担任が預かり、下校時に返却することとしており、毎年度、この基本方針は教育委員会が決定し、校長会等を通じまして周知をしてございます。 また、例外的に持参を認める事例といたしましては、病気などで通院が必要なときや、部活動、クラブ活動で遅くなり、保護者の迎えが必要な場合などがありますが、まれにルールを無視して持参するケースもあるようでございます。 なお、あくまで原則は禁止としておりますので、学校においては、この例外的な取り扱いにつきましては保護者への周知は行っていないことを御理解いただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) 今、保護者のほうには周知をしていないというようなお話がありましたが、確かに今次長おっしゃられましたように、ルールを無視して持ってくる人もいたりするという部分、そういった懸念もあるかもしれませんけれども、やはり知らなければ、そういったことをやりたいんだけれども、持っていってはいけないよねみたいな、そういう部分もあるかと思いますので、ぜひとも、大々的に周知をする必要はないかもしれませんけれども、やはり少しは保護者の方に寄り添っていただいて、御相談いただければ持ち込みも可能ですよというような対策をちょっと考えていただきたいなというふうに思うところでございます。 やはりこういったスマホの部分、まだ大阪府が先んじてガイドラインを策定したばかりでありますが、国のほうでもこれからの検討だということでございますので、まだ何とも言えない部分ではございますが、ちょっと私の記憶だと、一昔前までは、
スマートフォンとか携帯電話とかは、高校に入学をしたらようやく買ってもらえるというような流れだったかと思います。 先ほど教育長の話も、中学生でも当たり前にスマホを持っているような、そんな時代になってしまって、非常に大分低年齢化しているんだなというふうに感じる部分でございますけれども、ちょっと先ほどの教育長の部分とかぶりますけれども、本当に、内閣府の平成29年度青少年のインターネット利用環境実態調査というものがございまして、そこに、青少年の
スマートフォン、携帯電話の所有、利用状況というものが載っております。本当に先ほどの教育長とかぶってしまいますが、平成22年度のころは小学生の利用、所有率が20.9%、中学生の部分が平成22年度は49.3%でした。それが平成29年度になって、中学生のほうが66.7%、ちょっと私この資料を見てびっくりしたんですけれども、小学生が平成22年度に20%だったものが、平成29年度にはもう55.5%と、もう5割を超えていると。もう本当に非常に、先ほどもちょっと私も言いましたが、低年齢化しているなというふうに感じております。間違いなく小学生でもスマホを持っていると、もう本当にそういったスピードはとめられないんじゃないかなというふうに思っています。 文科省がどういった見直しの通知をしてくるのかわかりませんけれども、これだけ所有率が上がってきて、また低年齢化していることを考えていくと、やはりこういった
スマートフォンの持ち込みについての議論というのはこれからどんどん高まってくるのではないかなというふうに思っております。 仮に見直されたとしても、持ち込みを認めるのかどうかという部分はおのおのの教育委員会が判断をする部分かと思いますけれども、例えば今後、国のほうから持ち込み禁止の解除等の通知があった場合に、あくまでも例えばですが、大町市教育委員会としては、お伺いできにくいかもしれませんけれども、その方針に乗っていくのかどうか、ちょっとその辺、もし少し思いがあるのであればお聞かせいただきたいというふうに思います。
○議長(中牧盛登君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) ただいまの御質問に私からお答えいたします。 仮にということでありますが、情報化が急激に進んでいるということは、これは誰しも認めることであり、そしてこれからの時代、情報機器というものをきちんと使いこなせなければいけない、そういう時代が来ていることは、これは間違いないと思うわけであります。 がしかし、一方で、情報やマナーに非常に多くの課題がございまして、特に校内でLINEやフェイスブック等をされたときに、交友関係とかいろいろなところに与える影響というものは非常に大きな懸念をする部分があるわけでございます。 したがって、仮にでありますが、文科省から現在の方針を変えるという方向性が示されたといたしましても、一定の緩和ということは考えられますが、基本的には、先ほど申し上げたように、疾病だとか下校時の使用など限定した範囲にとどめざるを得ないのではないかと、そのように考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) お答えにくい答弁いただきまして、本当にありがとうございました。 本当に、なかなかまだこれから先どう決まっていくかわかりませんので、ぜひとも状況を見ながらやっていっていただければなと思います。 ちょっと方向を変えて、大阪府のほうのガイドラインは、登下校中の子どもが犯罪被害に遭う事案が全国で多く発生していること、また、2018年6月の大阪北部地震が登校の時間中に発生をしたことによって、登下校中の安全確保についての不安の声が非常に大きくなったことにより策定が行われたという部分でございます。 登下校時や災害時の対応について、保護者が子どもの安全をより一層確保する観点から、これまでの携帯電話の持ち込み禁止の方針を見直して、保護者が持たせたいときは登下校時に限り子どもが携帯電話を所持できるというように、持ち込み禁止の一部解禁を行ったということでございます。 あくまでも携帯電話を登下校中に持つ目的は防災、防犯だという部分でありますけれども、そこで、ちょっとお伺いしたいんですが、子どもたちが
スマートフォンを持つということは、防災的に、万が一災害に遭ったときに、防災的観点からしたときに、子どもたちが
スマートフォンや携帯電話を持っているということは本当に非常に有効なことなのか、ちょっとこれ防災の話なので、消防防災課のほうの担当のほうにちょっとお伺いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。総務部長。
◎総務部長(竹村静哉君) ただいまの御質問にお答えいたします。 災害時には、自分の身は自分で守ることが基本となります。
スマートフォンなどの通信機器は、いざというときに自身を守るための有効な道具として期待できますほか、学校と児童・生徒、また家族間でコミュニケーションツールとして、災害時に限らず通信機器の活用が必要になってきております。 一方で、発災時の混乱した状況下におきましては、通信機器が安定的に使用できないことも想定し、あらかじめ家族間で安全な避難経路や避難所等の集合場所を確認しておくことも重要であるというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) 一定の効果はあるけれども、やはりその他の部分のしっかりと家族、家庭内での話し合いをしておけというようなお話かと思いますけれども、ちょっと大分私が
スマートフォン、携帯電話の持ち込み解禁賛成のような感じの話になってしまっていますけれども、本当に先ほど教育長おっしゃったように、この話、非常に本当に奥が深くて、御承知のとおりネット依存やスマホ依存、教育長も言っていましたが、SNS上でのいじめの問題等々、子どもたちが
スマートフォンを持つことによって起きてくるさまざまな問題等々あるわけであります。 ただ、これは別に
スマートフォンが悪いわけではなくて、またインターネットそのものが悪いわけでも何でもなく、やはりそういったものを使う側の理解というのが本当に必要になってくるのかなというふうに私も思っております。 ここまで
スマートフォンが普及している現代において、子どもにスマホを持たせるなとか使わせるなというのは非現実的でありますし、本当に子どもたちを取り巻くSNSの環境とか、また危険性を大人や社会がしっかりと認識をして、子どもにネットの理解力というか、よくネットリテラシーみたいな言葉を使うこともありますけれども、そういったものをしっかりと身につけさせる教育を、先ほど教育長もそういったものが大事だというふうにおっしゃっていましたが、やはり学校でも家庭でも行っていくことが私も大事だと思っています。 現在、大町市でも、学校でネットについての勉強とか、人権を考える市民の集い等でSNSの危険性についての講演会などを行っているわけですけれども、ちょっと忙しいことは私も理解していますが、やはりもう少し時間を割いて、このネットリテラシーと言われる部分、インターネットの常識を持つことだとか、また、ネットで得た情報を正しく理解して、また取捨選択をしていく力、またインターネットを活用することができる、そういった能力をもうちょっと子どもたちが養う時間をとっていくべきではないかなというふうに私は思っています。 そういった時間をとってしっかりと教えていくことが、ひいては子どもたちの安心・安全につながっていくのではないかなというふうに思いますが、そういった時間をさらに学校の中で設けていくことというのは不可能なのかどうか、ちょっとお伺いをしたいと思います。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの授業等でインターネットを活用した学習時間をふやす考えはあるのかとの御質問にお答えいたします。 当市では、県内でも最も早く電子黒板やタブレット等を導入し、情報教育に取り組んでまいりました。特に平成26年度から27年度は文科省の指定を受けまして、信州大学の協力を得ながらICTを活用した理科及び数学の授業カリキュラムの作成を進めまして、29年度からは郷土学習教材のネット配信にも取り組み、先生方の研修の充実を図ってまいりました。現在は全ての学校で多様な教科においてICTを活用した授業が実践されており、児童・生徒は情報機器の操作等には習熟しております。 しかし、こうした利便性の一方で、御指摘のように、情報機器の持つ危険性や使用モラルの確立につきましては、なお一層の充実を図る必要があるものと考えてございます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) 今、次長のほうから、大分大町市のICTの教育のほうは進んでいるというようなお話がありましたけれども、本当にやはり危険性の部分、確かに使うことは割と、よくお母さん方が子どもをあやすときに
スマートフォンを使って、子どもたち、もう小さい子でもピッピピッピとスマホ構うので、使い方については本当に子どもたちのほうがより早く成熟していくのかなと思いますけれども、やはり危険性の部分はしっかりと時間をとってやっていっていただきたいなというふうに思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。 私、この大阪府教育庁の判断、今回のスマホ持ち込み解禁の判断の部分、また文部科学大臣の発言によってこういった問題が提起されたことは、非常にいいことだというふうに私は思っています。 いきなり国から持ち込み解禁ですよと、あとは各教育委員会で考えてくださいというのでは本当に非常に困ってしまうわけでありまして、またそこから検討を、じゃ始めていきますといったら、本当に時間も無駄になってしまうわけであります。ぜひ今回の問題提起をもとに、例えばスマホ利用のあり方検討会議でも何でも結構ですが、保護者の皆さんと、また子どもたちと、先ほどもちょっと消防防災課のほうの話もいただきましたけれども、また、防災面の観点からすれば、消防防災課等も含めて、文部科学省がこういった方向性を打ち出す前から、例えば先ほど教育長、大町市では一定解除かなぐらいの話はされていましたけれども、例えば、国は解禁したけれども大町市はもう全然解禁しませんだとか、その逆に、国は解禁しないけれども、もうしっかり検討して大町市は解禁しますとか、国がどうだこうだではなくて、しっかりと大町市の方向性はこうなんだという部分を、今からぜひともそういった検討会議を設けていっていただいて、すぐにでも検討していっていただきたいというふうに思いますが、その点ちょっといかがでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの
スマートフォン等の活用について、保護者を交え検討する場を設ける考えはあるのかとの御質問にお答えいたします。 情報機器の活用につきましては、情報社会に対応した教材や教育機器としての面と、日常生活のツールとして利用する面と2つの面があると考えております。このうち学校で教材として利用することにつきましては、国や県教委の指導に基づき、教育行政が責任を持って進めるべきものであります。 一方で、日常生活での使用につきましては、保護者を中心に、地域住民や専門家の意見や協力を得ながら、モラルやルールの確立を進めていくことが不可欠であります。これまでも例年開催しております青少年育成市民大会での分科会におきまして、PTA等保護者も参加して情報分野について意見交換を実施しておりますが、今後こうした機会を含め、情報教育に関する懇談の機会について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) いろいろなところでそういった話し合いがされているので、いいかなという、何とも言えないんですけれども、本当にしっかりとそういった話し合いの場を、そこだけじゃなくて、ぜひともしっかりとしたものをつくり上げてやっていただきたいなというふうに私は思っています。 今回の質問を考えているときから、何となく答弁に関しては、恐らく具体的なものは出てこないだろうなというものはわかってはいましたけれども、そうはいっても、文部科学省が方針を考えますと、検討しますというふうに言っているからには、恐らく今後間違いなく、どうなるかわかりませんけれども、何かしらの答えが出てくるわけであります。ぜひこういった、先ほどもちょっといい機会だという話をさせていただきましたけれども、こういった部分を利用して、ぜひ時間を有効に使っていただいて、大町市としてはどうなんだという部分を文科省が答えを出す前、本当に私は出してくれればありがたいなと思うんですが、それと並行しながらでも結構ですので、しっかりと大町はこうなんだというような部分をぜひとも出していただきたいなというふうに思っております。 ちょっと
スマートフォン、携帯電話の話でちょっと大分盛り上がってしまったので、ちょっと
交通安全対策のほうの部分をちょっと話をさせていただこうかなというふうに思います。 先ほど教育長のほうから、防犯上の観点からもブラッシュアップをしていったと、また、防犯プラン等々、結果と対策をしっかりと反映してきているというような御答弁ありましたかと思いますが、そこに附随した、皆さんも御存じかと思いますけれども、その大町市通学路交通安全プログラムに附随した部分として、大町市のホームページに、おおまち子ども安心・安全マップという、地理情報システムのGISを活用して通学路の危険箇所情報を載せたマップがございます。これはなかなかよい試みだというふうに私は思っているわけでありますが、ちょっと私も見ていると、このマップ、どれぐらいの人が見てくれているのかなというちょっと疑問というかが出てくる部分もございまして、ちょっとこの実際の閲覧数とかそういったものというのはわかるのかどうか、ちょっと教えていただきたいなというふうに思います。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) おおまち子ども安心・安全マップの閲覧数についての御質問にお答えいたします。 おおまち子ども安心・安全マップにつきましては、市のホームページのトップページからバナーリンクにより、ホームページとは別の専用サーバーにより公開してございます。また、学校や児童・生徒の保護者のみならず、一人でも多くの地域の皆さんと情報を共有する一つの手段として公開するものでありますことから、現在、閲覧数は集計いたしておりませんので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) ありがとうございます。 本当に多くの人が見てくれているけれども、ちょっと数は集計していないからわからないのか、ちょっと見てくれている人は少ないけれども、集計していないのでわからないのか、ちょっとその辺は何とも言えない部分はあるかもしれませんけれども、せっかくいいものをつくっているので、ぜひとも多くの方に見ていただいて、このマップの意義でもあります通学路の危険箇所情報を学校とともに地域と共有し、児童・生徒の安全確保の徹底を図るという、そういった取り組みを本当にしっかりと進めていってほしいと思います。 さて、皆様も記憶に新しいと思いますが、5月8日、滋賀県大津市の交差点で、乗用車と軽自動車が衝突したはずみで軽自動車が歩道に乗り上げて、歩道を散歩中だった保育園の園児と保育士の列に突っ込んでしまい、園児2人が死亡、14人がけがを負うという痛ましい事故がございました。 この場合は通学路ということではございませんでしたが、本当に幾ら先生が気をつけても、子どもたちが気をつけても、運転する側の意識を高めていかなければ、子どもたちの安心・安全は守られないんだなと改めて感じさせられる事故でございました。 本当に繰り返しになりますけれども、ぜひ、せっかくこういったGISを使って危険箇所を載せたマップをつくっているのですから、もっともっと本当に多くに方に見てもらえるような方策を考えていただきたいというふうに思いますし、現在のマップの危険箇所の詳細の部分は、歩行者側が気をつけるような注意事項しか記載がないので、ぜひとも運転手側に対する注意喚起の事項を追加していただいて、ぜひ運転する側の人も見ていただいて、そういった運転する側も気をつけるようにしていっていただきたいというふうに思いますけれども、そういったちょっと見ていただくための方策と内容の充実について、ちょっとお伺いをしたいと思います。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) おおまち子ども安心・安全マップの活用につきましての御質問にお答えいたします。 おおまち子ども安心・安全マップは、各学校ごとの通学路における危険箇所について、保護者の皆さんを中心に地域の皆さんや関係機関から情報を寄せていただき、取りまとめたものをインターネットで閲覧いただけるように公開してございます。 先ほど御答弁申し上げましたとおり、昨年度からは、交通安全上の危険箇所のほか、防犯上の視点からの危険箇所も取りまとめ、マップに防犯上のアイコンを新たに追加するなど、マップの充実を図っております。 なお、おおまち子ども安心・安全マップは、一義的には児童・生徒が危険箇所等を把握するためのものでもありますが、マップに表示されます注意事項は、地域の皆さん等が車を運転する際にも役立つ情報でありますので、御活用をいただきたいと存じます。 また、小学校区ごとに、保護者や地域の皆さんを初め警察や育成会等の関係機関、団体の皆様に御参加いただき開催しております子どもの安全を守る地域連絡会において、マップの点検を行っております。引き続きマップの充実を図るとともに、地域や関係団体の皆様の御協力のもと、御支援をいただきながら、連携して子どもたちの安心・安全の確保を図ってまいります。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 降旗達也議員。
◆5番(降旗達也君) 今、マップに新しく防犯のアイコン等をつけて充実を図っているというような御答弁だったかと思いますが、本当に、やはりせっかくいいものをつくっているので、もっと見やすい、また見てもらえるような方策をぜひとも考えていっていただいて、子どもの安心・安全を守っていっていただきたいと思います。 やはり
スマートフォンの件も安全マップの件もそうでございますが、やはりどうすれば子どもたちの安心・安全が守られるかということを常に頭に置いて施策を展開していただきたいというふうに思っております。 事故の話ではございませんけれども、何かが起きてから対応していくとか、そういうことではなく、しっかりと先を見据えて、さっきのスマホの話もそうですけれども、先を見据えた対応をぜひともしていっていただきたいというふうにお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。 ありがとうございました。
○議長(中牧盛登君) 以上で降旗達也議員の質問は終了いたしました。 ここで、昼食のため1時まで休憩といたします。
△休憩 午前11時30分
△再開 午後1時00分
○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第7位、二條孝夫議員の質問通告は1項目です。二條孝夫議員の質問を許します。二條孝夫議員。 〔14番(二條孝夫君)登壇〕
◆14番(二條孝夫君) 政友クラブの二條孝夫です。 通告に従い、市立
大町総合病院の経営健全化について質問をします。 御存じのとおり、平成29年度決算において、市立
大町総合病院、以下、大町病院と言いますが、は
資金不足比率が22%となり、地方公共団体の財政健全化に関する法律に規定する経営健全化基準の20%を超え、経営健全化団体となりました。平成29年度決算において、全国572カ所の病院事業が行われる中で、
資金不足比率が20%を超えているのはわずか2カ所の病院であり、福岡県のある町立病院、そして大町病院となります。そのことは行財政報告として既に全国に公表されています。 大町市議会でも、昨年の決算議会で初めて、決算審査特別委員会第2分科会で病院決算不認定、本会議においてもかろうじて認定となり、大変な議論がなされました。市民の中でも大町病院がなくなると困るという声が大きなうねりとなって出てきました。 病院はこの危機を打破すべく、平成30年度を初年度に、向こう4カ年の経営健全化計画を立て、病院職員が不退転の決意で今、健全化に向かって取り組んでいます。大町病院は県内の他の公立病院の給与に比べ平均的なものであって、決して高くはありません。そんな中でも、職員全体の給与を2.3%から3.8%下げ、まさに身を削る思いで経営健全化に取り組んでいます。 この必死さが市民に伝わったのか、さきに開かれた市民有志での病院サポーターの会の主催の新津先生による講演会は立ち見が出るほどの満員となり、病院祭においても大勢の市民の皆さんであふれていました。 また、さきに開かれた全員協議会の中でも、平成30年度の決算が1年前倒しで黒字になるであろうという報告がありました。まさに事業管理者、医師、看護師、診療技術者、そして事務方、応援している大勢の市民の力によって、結果が少しずつではありますが出てきたような気がします。と同時に、大町病院の経営健全化については、私自身、議員としてしっかりと支えていかなければならないと思っています。 ゆえに、大町病院に関しては、さきに立てられた市立
大町総合病院経営健全化計画のとおり病院経営が進んでいるか検証していかなければならないと感じています。そこで質問します。 市立
大町総合病院の経営健全化について。
経営健全化計画実施期間は平成30年度より4年間であります。計画どおり進んでいるかについて質問します。 平成30年度は決算において大幅な改善が見られるわけですが、経営健全化計画中の1年目を過ぎたところで、計画どおり進んでいるのか、もし進んでいないところがあるとすればどんなところかをお聞きをします。 次に、令和7年度
資金不足比率ゼロに向けての課題は何かですが、全員協議会での説明がありましたが、昨年度決算見込みでは、
資金不足比率が経営健全化計画では20.6%でありましたが、流動資産の増加により、当初予定より大幅な改善が見られ、18.1%となりました。平成30年度は経営健全化団体からの脱却という運びとなりました。
資金不足比率があること自体あってはならないことですが、経営健全化計画の1年目より目標を達成したことになります。しかし、令和7年度にはゼロにするという大きな目標があります。この目標を達成するためにはどんな課題をクリアしていかなければならないでしょうか。 あわせて、一時借入金も今回、計画どおり1億円減じて13億円となりましたが、令和8年度にはこれもゼロにする目標を立てています。目標達成するための課題をお聞きをします。 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員の質問に対する答弁を求めます。
病院事業管理者。 〔
病院事業管理者(井上善博君)登壇〕
◎
病院事業管理者(井上善博君) 市立
大町総合病院の経営健全化に関する御質問に順次お答えいたします。 初めに、経営健全化計画は計画どおり進んでいるかとのお尋ねにお答えいたします。 先日の市議会全員協議会におきまして、大町病院経営健全化計画の取り組み状況について御報告申し上げましたが、この計画では、
資金不足比率が経営健全化基準以上となった要因を分析した上で、経営健全化の基本方針に基づき、
資金不足比率を基準未満とするための方策を着実に実行していくことで早期の経営健全化を図ることとしております。 計画1年目であります昨年度は、資金収支の改善を主眼として取り組みを進めてまいりました。まず、収益の確保では、許可病床数199床とし、病院規模の適正化を図ったことによる新たな施設基準の取得や、診療報酬における機能評価係数を向上させる取り組みなどにより、入院、外来収益ともに増収が図られました。 次に、コストの削減の取り組みでは、職員給与の削減や業務の効率化による時間外勤務手当などの削減のほか、あらゆる経費の削減に取り組んでまいりました。これらの取り組みにより、昨年度の決算見込みにつきましては、収益的収支におきまして大幅な改善が図られ、経常損益においては利益が見込める状況となりました。 また、資金不足額がふえたために増高しておりました一時借入金につきましては、年度末残高は前年度末から1億円削減いたしましたほか、
資金不足比率につきましても、事業収益の増加により経営健全化基準の20%を下回る見込みとなりました。 こうしたことから、経営健全化計画1年目につきましては、全体としてはおおむね計画どおりに進んでおり、各種指標や決算数値等につきましては、計画をさらに上回る実績が見込める状況となっているところでございます。 次に、
資金不足比率及び一時借入金の解消という目標達成向けた課題は何かとのお尋ねにお答えいたします。 経営健全化計画では、資金不足額と
資金不足比率は令和7年度で解消し、一時借入金は令和8年度に解消する計画としております。いずれもできるだけ早期に解消しなければならないところでございますが、現段階では、病院事業における収支改善の取り組みにより計画的に削減し、目標を達成してまいります。 このため、課題といたしましては、経営健全化計画に位置づけた各種の対策を着実に実行し、計画に定めた目標数値等を確実に達成していくことが最も重要な課題であると認識しております。 今後も職員全員が目標達成に向けて全力で取り組んでまいりますので、議員各位の御理解と御支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 今、事業管理者のほうから、今回は経営健全化は大分進んでいるという答えをもらったと思いますけれども、ちょっとその内容についてちょっと再質問させていただきますが、これは、実は平成30年度大町病院事業会計補正予算(第4号)で既に専決処分をされているので、ここでいろいろ言うということは避けたいとは思うんですが、そうはいっても、市民にやはりわかってもらうという意味で、もう一度この内容について再確認という意味で質問させていただきたいと思うんですが、今回、平成30年度では、市費繰越金が当初9億3,000万円と。そこを9億3,482万円ということで、ほぼ計画どおり進んでいるんですが、経営健全化計画では、市費繰入金が9億3,400万円の内訳が収益的収入が2億9,800万円で、資本的収入が6億3,600万円となっている。今回のこの中では、この市の繰入金のうち、資本的収入から組み替えを行って、2億5,600万円を収益的収入に入れたいと。このことについてもう一回説明していただきたい。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 公営企業会計の予算は、御案内のとおり収益的収支と資本的収支の2つに分かれております。収益的収支には損益取引としての全ての収益や費用を計上するとともに、減価償却費や長期前受金戻入など現金を伴わない収支を含んでおり、基本的には黒字であることが求められます。 一方、資本的収支は損益取引以外の取引で、企業債の借り入れや償還、固定資産の取得やその取得に係る補助金など、現金により収支均衡をとらなければならないものでございます。 企業債の償還金などの支出がありますため、通常、資本的収支の収入のみでは賄えない不足額が生じます。この不足額を補填する財源として、収益的収支における利益や現金収支を伴わない減価償却費等が損益勘定留保資金、いわゆる内部留保資金を補填財源として充当することが原則となります。 また、市から病院への繰出金は地方公営企業法を根拠とし、総務省より毎年通知される繰り出し基準に基づき、収益的収入と資本的収入とに分けて繰り入れをしておりますけれども、病院の経営状況が芳しくない中で、これまで収益的収入から資本的収入への補填財源が生み出せない状況にありました。 こうしたことから、市監査委員の指摘もあり、平成28年度から、本来収益的収支に繰り入れるべき繰入金を、資本的収支の均衡を保つため、資本勘定に優先的に充当してきた経過がございます。 30年度決算見込みは、経営健全化計画で定めた収支計画より、収益的収支における収支の改善が大幅に進み、補填財源を生み出せる状況となってまいりましたことから、繰り出し基準に基づく本来の繰り入れが可能となったものでございます。 こうしたことから、今回繰入金の組み替えを含めた補正予算を専決処分をさせていただき、先日御承認をいただいたものでございますので、御理解を賜りたいと存じます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) いわゆる資本的収支があって、収益収入があって、本来は資本的収支から収益的収支のほうへ回すことができたんだけれども、いろいろな資金不足だとかがあって、資本的収支に回していたと。 ただ、今回は利益が得てきたので、本来に戻って収益的経費に回してきたということだと思うんですけれども、じゃ、逆の目から見ると、これはちょっと収支計画書のところで、資本的収支のところを見ているんですけれども、いわゆる収支計画にある資本的収支を圧縮することによって、経営健全化にある他会計出資金と他会計負担金の合計6億3,600万円が、圧縮されて3億8,200万円になっているんです。そのことによって、今後資本的収支計画というのが出ているんですけれども、狂っていかないのかなと、ちょっとそこら辺を質問します。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 先ほどの御答弁とも関連いたしますけれども、昨年度の決算見込みとしましては、収益的収支の改善により資本的収支の補填財源が生み出せましたことから、これを充当し、資本的収支の均衡が図れることとなります。 このため、次年度以降への影響につきましてはございませんことから、経営健全化計画に定めました収支計画に沿って進めてまいりたいと存じます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 確かにこの計画を見ると、資本的収支も大分少なく推移をするような計画になっているんですけれども、本来、資本的収支と収益的収支の総額、今回は9億3,400万円ということで、これは市費繰入金ということになっているんですけれども、これは、大体交付税というのはどれぐらいの割合を占めているのか聞きたいんですけれども。
○議長(中牧盛登君) 総務部長。
◎総務部長(竹村静哉君) ただいまの御質問にお答えいたします。 病院事業に関する地方交付税の算定におきましては、病床数のほか、建設や医療機器等の施設、設備の投資のために借り入れた企業債の元利償還金等を基礎数値として用いております。 昨年度の病院事業会計分の普通交付税措置額は、基準財政需要額で3億9,200万円余、また、地域の特殊財政事情が考慮され算定される特別交付税では、
資金不足比率にかかわる個別外部監査に要した経費分の算定を含め4,557万円を要望しておりまして、この2つを合わせますと、交付税の措置額は4億3,700万円余となります。 したがいまして、この額をもとに計算いたしますと、昨年度の繰出額9億3,400万円余のうち、地方交付税で措置された額は46.8%となり、残りの4億9,700万円余が市税等の一般財源による負担ということになります。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) もうちょっとそこら辺も聞きたいんですけれども、当然、自治体病院なので、採算性のとれない部門を抱えているというのはわかりますし、総務省の副大臣通知の繰り出し基準に基づき、不採算性となる救急医療確保や高度医療、小児、周産期医療への収益勘定としての繰入金、建設改良等に要する支出に充当する資本勘定繰入金など、地方交付税を含んだ市費繰入金であろう、そんなふうに思っていますけれども、もう一度この繰り出し基準というものを、今具体的に説明していただいたんですけれども、お金は説明していただいたんですけれども、その基準になるものをもう一度説明してください。
○議長(中牧盛登君) 総務部長。
◎総務部長(竹村静哉君) ただいまの自治体病院への繰出金の基準についてのお尋ねでございます。 地方公営企業に対する繰出金につきましては、総務省が毎年示します地方公営企業繰出金についてにおける基本的な考え方、いわゆる繰り出し基準に沿って繰り出すことが原則とされております。 病院事業への繰り出し基準につきましては、その多くの項目で経営に伴う収入をもって充てることができないと認められるものに相当する額を一般会計から繰り出すことができるとされております。 公営企業は独立採算が原則ではありますが、公立病院が担う使命を果たすために、独立採算が成り立たない分野や保健衛生行政を担う部分などを加味し、不足が生じる部分について一定程度一般会計の繰出金で賄うことが認められております。 近年は大町病院の新公立病院改革プランの中に一般会計繰出金として既に計画額を定め、計上しており、また、大町病院経営健全化計画もこれを踏襲しておりますことから、繰り出し基準に沿った個々の項目ごとに算出する積み上げ額を参照しつつ、今後も引き続きプラン及び経営健全化計画で予定をいたしました繰り出しを行うこととしております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) もう本当に、もう少し私自身も、いろいろ収益的収支と資本的収支の動きによって黒字になってきたりだとかというようなことをちょっと感じていて、そのときに、やはり今言ったように、繰り出し基準というのはやはり厳格にあるわけですよね。 この繰り出し基準というものは、そうはいってもそんなに簡単には、この病院の規模からいっても動かすわけにはいかないというような私も感じを受けているんですが、今回、30年度の医業収益は41億7,000万円余だったんです。医業費用は46億5,500万円と。これ単純に引き算すると4億8,500万円の赤字というようなことになるんですが、今言ったように、自治体病院は赤字部門を抱えているので、これを繰り出し基準に基づいて市費で充当して黒字化していくと。これはもう私は当然であろうとは思うんですが、今回まさに黒字化したことは、本当に病院の皆さんにとっての努力の結果だと私もつくづくそういうふうに感じておりますが、先ほど言ったように、資本的収支から収益的収支にこうやって変えることによって、実際今、単純に46億円から41億円単純に引いたわけですけれども、その動かすことによって真の収支がわからなくなってくるんじゃないのかなと思うんですけれども、そこら辺どうでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 市費繰入金につきましては、先ほど御答弁ありましたが、国の繰り出し基準に基づき、沿って、一定のルールに基づいて算出をしており、特に収益的収支における繰入額は年度ごとに変動がございます。議員御指摘のとおり、繰入金の取り扱いやその額の多寡によりまして病院事業の実態が判断しにくくなるとの懸念は、制度上の課題の一つと認識をしております。 一方で、個別外部監査結果報告でも御指摘いただきましたように、年度間の変動の要因を排除した損益計算書を作成することにより、職員の改善の努力などの成果がわかるような対応も必要でありまして、病院事業収支の真の姿を把握していくことといたします。 なお、この方法によりまして、30年度の決算見込みと29年度を比較してみますと、約3億3,000万円の改善が見られる状況でありました。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 確かに、3億3,000万円と大きな金額がうまくなっているというふうに今お答えをしていただきましたけれども、先ほど個別外部監査報告というのを事務長言っておられましたけれども、市費繰入金の収益的収支と資本的収支の大きな変動、今回は大きな変動になったわけですよね。私はそういうふうに思っているんですが、その大きな変動というのは、毎期の損益というか、損益の把握を大きくゆがめると。この大きな環境の変化がない限り、一定期間定額とすべきと考えるというふうに個別外部監査報告にはあります。それは今、事務長がおっしゃったとおりなんですけれども、このことについて、この大きな変動、一定期間定額とすべきということについて、どうですか。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 まず、市費繰入金の充当先とその金額の大きな変動要因につきましては、個別外部監査結果報告書で御指摘いただきましたとおり、平成28年度以降、市監査委員の御指摘を受けまして、公営企業会計の原則に沿って、資本的収支に資金不足を生じることのないよう、本来は収益的収支に繰り入れるべき繰入金を優先して資本的収支に充当したことによりまして、それ以前と大きな変動が生じたものでございます。 今後につきましては、30年度も含めまして、本年度以降の市費繰入金は、地方公営企業法並びに総務省の繰り出し基準に基づく法定繰り入れとして経営健全化計画に計上しておりますとおり、ある程度一定の金額で推移をしていく計画としているところでございます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 経営健全化計画の市費繰入金の推移をこうやって見ますと、今9億3,400万円だと。前回9億5,000万円近くあったのが、将来的には8億円で市費繰入金を一定化していくというふうにしていくんですけれども、9億3,400万円がいいのか、8億円が果たしていいのかという、そこら辺の根拠というか、そこら辺はどうなんですか。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) 繰入金の根拠につきましての御質問にお答えいたします。 先ほど来、繰り出し基準等の中でも御答弁している部分と重なる部分がございますけれども、地方公営企業法は原則として独立採算が求められます。公立病院が担う公的な使命を果たすため、独立採算が成り立たない分野や保健衛生行政を行う分野など、不足が生じる部分を一定程度一般会計からの繰り出しを行うことが法令で認められております。 この繰出金につきましては、総務省が示す繰り出し基準に沿って繰り出すことが原則とされており、この基準に沿いまして、市及び病院の現状等を踏まえた上で、市と十分協議する中で繰出金の額を定めてきております。 この基本的な考え方に基づき、経営健全化計画におきましては、平成29年3月に策定した新改革プランに計上しました一般会計繰入金の毎年度の額を基準としまして、令和7年度までの一般会計繰入金の予定額を定めたものでございますので、御理解いただきたいと思います。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 今回の補正の専決で認めたところの部分で、ちょっといろいろと、もう1回認めてしまっているので、いろいろと言うことはできないでしょうけれども、やはりしっかりとした、目に見えるような形での、市民にわかるような形での収益ということをやはりやっていってほしいなと思うと同時に、今回は、当然これはもう、基準によって病院に市の繰入金が入ってくるということは、これは全然やぶさかでもないし、いいことというわけではないですけれども、これは認められることでありますので、しっかりやっていってほしいなと、こんなふうに思います。 それと、これからちょっと3つ、4つちょっと心配なことがあるので、その部分について質問したいと思います。 平成30年度は入院患者数が6万3,559人だと。昨年は6万2,518人で、昨年度より1,041人ふえていて、1.7%増加していると。しかし、もう一つの数値をちょっと見れば、昨年8月の入院患者が前年対比で、これ私がこの棒グラフを見てセンチではかったものですから、正確な数字ではないと思うんですが、700人ぐらい伸びているんです。これは猛暑で熱中症患者の増加と見られるんですが、また、今回冬のインフルエンザの流行等で、また今回も入院患者が多かったのかなと、そんなふうに思っています。 今回の医療収入の伸びは昨年の異常気象や季節要因があったのではないかと思うんですが、そこら辺はどうなんでしょうか。 そしてもう一つ、今回1億6,200万円の増収になったということで、もちろん先ほど言いましたように、許可病床数を変更したり、ベッドコントロールなどさまざまな工夫をしたことが医療報酬増の要因というふうに思っていますけれども、今回の平成30年度の季節的要因の増収というものが、1億6,200万円のこの収益の中に入っているのかどうか聞きたい。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 議員御指摘のとおり、8月の入院患者数を平成29年度と昨年で比較いたしますと、昨年のほうが701名増加しております。そのうち熱中症や脱水症の病名により緊急入院した患者は6名、入院期間は74日となっており、増加日数は約1割であります。 8月の緊急入院患者を病名で比較してみますと、昨年は脳梗塞や尿路感染症といった比較的入院期間が長くなる病気の患者がふえておりました。また、県外からの緊急入院患者も増加となっております。 確かに議員御指摘のように、患者数の増加に異常気象という要因の影響も少なからず考えられますが、救急患者を積極的に受け入れるなどの取り組みを行った結果が主な要因であるといいうふうに考えております。 なお、30年度の収益増加の影響額にはこの季節的変動による増収分というのは掲げていないところでございます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 経営健全化計画では、これは一番大事な入院収入と外来収入が、いわゆる合わせて料金収入なんですが、これ36億円で横ばいになっているんです。私はこの横ばいというのは評価しているんです。やはり36億円だ、37億円だ、38億円だという医療収益が多くなるということを出してしまうと、ちょっとこれは将来指標になるものが狂っていってしまうのかなと。 これ健全に収益を上げているのかなという感じがするんですが、ただ、今言ったように、平成30年度の医療収益みたいなものを基礎にして、今回今後どう次の計画を立てているというような感じを受けていたものですから、そこら辺でもう一度聞くんですけれども、本当にその医療収益の中に、季節的要因というのが今後どうなるかわからないわけです。しっかりとこれ30年に、そこも含めてなっていると、そこが心配なものですから、そこを中心に今後考えたり心配なので、ちょっともう一度説明してください。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 経営健全化計画では、医業収益の見込みにつきましては、30年度の収益増加の状況を基準といたしまして、高齢者人口の増加などを背景に、当面の患者数は微増、あるいは横ばいという見込みとしておりますことから、収支計画における入院、外来収益につきましては、いたずらに増加を見込むことのないよう、現実的な数値に基づき計上したものでございます。 また、30年度を基準とした収益増加の取り組みといたしましては、病床数を199床に変更したことに伴う施設基準取得による増収や、機能評価係数向上による増収などでありまして、御指摘いただいております季節的要因というのは、先ほど申し上げましたように、算定の基礎には加算をしておりませんので、御理解を賜りたいと存じます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) ちょっとそこのところがちょっと心配だったんですが、それと今、事務長のほうからも診療報酬について説明がありましたが、199床にしたとか、機能評価係数の向上に伴う入院の収益が増加しただとかということで、これも経営健全化計画の15ページに書いてあるんですけれども、いわゆる収益増加のこの報酬というか、それがずっと一定に増加していくような、増加ではないですけれども、一定になっていくというところでありますけれども、今非常に国としてはいわゆる医療報酬を2年に1回改善をしていって、199床にして確かにメリットがある。 ちょっとインターネットで見たんですけれども、今、全国中で病床数を減らしているんです、どんどん。それも右下がりに減らしたと。そこら辺はいわゆる増収を見込んだことだと思うんですけれども、これでみんながみんながとそういうふうになってきたときに、やはりこれは医療報酬がそのままいいようにここに書いてある一定にいくのかなという、そこがすごく心配なんですが、その医療報酬、今後いくのかということで、どうですか。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) 診療報酬の今後の見通しに関します御質問にお答えをいたします。 診療報酬の改定につきましては、その時代の医療情勢を背景としまして、国が医療提供体制に対する政策誘導を行う側面も持ち合わせておりますことから、将来的な予測を行うということは困難であるということをまず御理解を賜りたいと存じます。 しかしながら、高齢化社会の一層の進展に伴い、回復期から慢性期における病床機能の拡充や在宅医療の充実を図ることは、現在の医療需要の大きな方向性にも合致したものと考えられ、診療報酬上の点数配分や加算の大幅な改定が行われることにより、収益にマイナスの影響を与えることは少ないものと想定をしております。 今後も国の診療報酬改定の動向を常に注視しながら、収益性を担保できる病床機能の配分や転換に柔軟に対応してまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) ちょっと心配ごとを今少し並べています。最初は季節的要因と、そして医療事情、このまま本当に横並びに行くのかと。 ちょっと3つ目の心配なんですけれども、給料削減が2022年の3月までとしているんですが、医師を含む正規職員が208人の基本給を2.3から3.8%下げて、年間8,000万円から1億円の削減を掲げているということですが、経営健全化計画の収支計画では職員給与費が下がったままになっているんですが、これ人員削減を考慮して下がったままになっているのか、2022年を超えたときの給与費というのはどんなふうに考えているのかお聞きしたい。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) ただいまの御質問にお答えいたします。 経営健全化計画では、緊急的な措置として、職員給与の削減を2022年3月までとし、人件費の抑制に取り組んでおるところであります。 これとあわせまして、業務の効率化などによる人員の適正化を計画的に進めていくこととし、職員給与の削減が終了する時点においても人件費を増加させることのないよう、職員数の適正化に十分配慮してまいりたいと思います。 なお、人員、人件費の計画的な抑制とともに、職員の能力やモチベーションの向上につながるような取り組みをあわせて強化してまいりたいと存じます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 確かに身を削る思いもしているわけでありまして、平均的給与なんですね、大町病院は。さらにそこで下げているということであるので、やはりこれはしっかりと経営健全化計画を守りながらも、しっかり2022年を越えたときに、これはしっかりもとに戻していくことであろうと思いますが、それは経営を見ないとわからないですけれども、そこら辺をぜひ考慮を入れていただきたいと思います。 それと、もう一つ、3つ目の心配、これは先ほど平林議員も言っておりましたけれども、消費税の関係なんですけれども、消費税は医療報酬の消費税分に点数が上乗せされるので心配なことはないと、すり込み済みだというふうに言っているんですが、たしか5%から8%になったときに1,000万円近く持ち出したというような、これちょっと記憶間違いならすみません、そんな記憶があったので、今回全くこれ影響がないのかなと。心配の4つ目です。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) 消費税に関する御質問にお答えいたします。 本年10月に予定されております消費税10%への引き上げに伴い、医療機関における消費税負担も増加することとなります。このため、国は本年10月に実施する消費税増税にあわせて、これに対応するための診療報酬の改定を行うこととしており、その改定率は全体で0.41%の引き上げを行うこととされており、消費税率が8%に引き上げられた際に対応が不十分でありました部分も含めまして、税率5%から10%への引き上げに対応する5%分について、消費税負担に見合う補填を行うこととしております。 具体的には、医科では初診料及び再診料を引き上げるとともに、残りの財源で入院料等も引き上げることとしております。 なお、経営健全化計画におきましては、あらかじめ収支計画に消費税引き上げの影響を加味した上で作成しており、その影響額につきましても、診療報酬引き上げによる収益の増加分と、それから消費税引き上げによる費用負担の分については、ほぼ相殺されるものと試算をしております。その影響につきましては限りなく小さいものであるというふうに想定をしているところであります。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 消費税もやはり医療報酬に乗せられないので、点数で加算されるということであろうですけれども、やはりどこに消費税が使われてどうなっていってしまうというのは、なかなか会計上出てこない部分があるので、やはりしっかり本当にマイナスになっているのかなっていないのかという、何かしっかりと目に見える化していったほうがいいような気がします。 それと、心配事の5つ目、投資のことなんですけれども、今年度から来年度にかけて電子カルテの更新時期が来る。ここで総額3億円になる。そして、5年後には情報システムの更新で2億3,100万円ということ。それと同時に、西棟の改修について、耐震改修をしたんだけれども、配管の老朽化や個室に分かれているため使い勝手が悪いということで、また改修ということになろうかと思うんですけれども、今後の投資のあり方について伺います。
○議長(中牧盛登君) 病院事務長。
◎病院事務長(川上晴夫君) 今後の投資のあり方につきましての御質問にお答えいたします。 施設の整備や高額な医療機械等の設備投資に関しまして、経営健全化計画において定めた投資計画に基づき、緊急性や必要性の高いものを優先して、そして医療安全対策や医療レベルを低下させないことなどに十分配慮しつつ、必要最小限でありますが整備を実施してまいりたいと思います。 特に、施設の整備につきましては、債務の増加に与える影響も大きいことから、当分の間は補修、営繕に努めますとともに、経営状況や医療需要等を考慮しながら、将来に向けて施設の建てかえ等も含めまして、総合的な検討を引き続き進めてまいりたいと思います。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 残りあと2分です。二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) ちょっと
病院事業管理者にもお聞きをします。 ある報道によりますと、これは独立行政法人のやっている国立病院機構というところなんですけれども、全国で141の病院があるんですけれども、やはりどうしても赤字になってしまうと。これは独立行政法人にしても赤字になってしまったということ。これはもう収益ありきの計算をして健全化計画を立ててやったおかげで、なかなか経営健全化計画が達成できなかったということで、こういうこれでいいのかというような新聞報道がなされています。 でも、片や一方では、独立行政法人を目指せというようなことも、個別外部監査結果報告の中でもそんな話もありますし、そういった中で、今後病院のこのあり方、今心配事を5つ挙げましたけれども、本当にいろいろなプラス方面ではなかなか今後左右していかないと思うんです。そういった中で、それを乗り切って、そして病院経営を立て直していくということであろうかと思うんですけれども、そこら辺で、
病院事業管理者の意見もちょっと聞きたいと思います。
○議長(中牧盛登君)
病院事業管理者。
◎
病院事業管理者(井上善博君) 今後の病院運営についてのお尋ねにお答えいたします。 大町病院の経営形態につきましては、経営健全化計画におきまして、弾力的かつ効率的で透明性が高く、加えて中長期の展望に基づく経営が可能となる地方独立行政法人への移行が最も適当であると位置づけております。総合的な、また多角的な検討を進めることとしております。 しかしながら、独立行政法人へ移行するには、債務の整理を初め経営の黒字化を図り、安定的な病院経営を行うことが前提でありますことから、現状のままでは法人化への移行は困難であると考えております。 また、法人化を含め、単に組織形態を変更することにより、直ちに健全な病院経営が行われるものと考えにくいことから、当面は経営健全化計画で定めましたさまざまな改善策を着実に実行することにより、早期に経営の健全化に努めてまいります。 経営の健全化の状況を考慮しながら安定して持続可能な病院経営を行うためには、当院にとりましてどのような経営形態が最も適当であるのか、なおしっかり検討していきたいと思います。 以上です。
○議長(中牧盛登君) 二條孝夫議員。
◆14番(二條孝夫君) 最後に、開設者の市長にお聞きをしたいと思うんです。 私たち政友クラブでは、兵庫県の川西病院というところに視察に行ってきたんです。人口が15万6,000人、大町とはちょっと比べることはできませんが、
資金不足比率が20%を超えていると。それで25.8%になってしまっていると。そんなような大変非常に厳しい状況の病院でありますけれども、そこが市長の判断で、協立病院の指定管理にすることになったんですけれども、やはり経営は事業管理者の責任、しかし、病院の将来のありようは、市長がここの場合は決断をしたということでありますけれども、そのことについて、市長の最後に見解をお聞きしたいと思います。
○議長(中牧盛登君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 御質問にお答え申し上げます。 まず、市立大町病院は現在、本年3月末に議会の議決を賜りまして、経営健全化計画を定めたところでございます。そして現在、この経営健全化計画に基づいて、健全化に向けたさまざまな取り組みを職員の皆さんが一丸となって、まず実践し始めたところでございます。 昨年度決算の見込みでは、これまでの経営改善に向けたさまざまな取り組みの結果、経営状況が大きく改善されてきており、ようやく明るい兆しが見えてきたものと考えております。病院職員の皆さんの並々ならぬ御努力に心から敬意を表しますとともに、地域の皆さんからも病院への温かい御支援をいただいております。こうした御支援や御協力にも改めて感謝申し上げるところでございます。 このような状況下におきまして、まず、井上事業管理者のもとで病院が一丸となって進めております経営の早期健全化に向けた取り組みを、私自身もこの改革の理念を病院職員の皆様とともに共有し、しっかり見守り、さらに必要に応じて的確な支援を行うことが私の重要な役割と考えるところでございます。 そこで、こうした基本的な認識の上に立ち、将来大町病院が目指すあり方としましては、大町
病院事業管理者の答弁と重複する部分がありますが、大町病院は当地域の医療ニーズに応じて医療を提供する地域密着型の病院であり、この地域医療を支えていくというためにはなくてはならない病院であると考えております。これが私の原点であります。このことから、将来にわたり持続可能な病院として存続していくためには、健全な病院経営を堅持していくことが何よりも重要であり、絶対不可欠な前提であると考えております。 そのためには、病院の経営形態として、将来地方独立行政法人への移行を基本的な方向として掲げておりますこの経営健全化計画を基礎として、どのような形態が真に最適か、今後粘り強く健全化に向けた取り組みを進めていく中で、計画の進捗状況などをしっかり見きわめつつ、
病院事業管理者とともに引き続き慎重かつ十分な検討を加え、間違いのない選択をいたしてまいりたいと考えております。 議員の御指摘にありました独立行政法人国立病院機構のみならず、全国の自治体病院はいずれも厳しい経営環境の中、苦境に立たされており、議員の御指摘にありました兵庫県川西市立病院や、大町市の姉妹都市であります富山県氷見市の市民病院におきましては、指定管理者制度による運営に転換が図られました。開設者であります両市長の御決断の重さに思いをいたすとともに、当市におきましても市民の皆様の大きな負託に応え、確固とした方向性を見定めていく所存でございます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 以上で二條孝夫議員の質問は終了いたしました。 ここで、2時5分まで休憩といたします。
△休憩 午後1時47分
△再開 午後2時05分
○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第8位、中村直人議員の質問通告は2項目です。中村直人議員の質問を許します。中村直人議員。 〔1番(中村直人君)登壇〕
◆1番(中村直人君) 政友クラブの中村直人です。 通告に従い、一問一答にて2点について質問をいたします。初めに教育行政について、次に観光行政についてです。初めての質問ですが、先輩議員の皆様に倣い、市民のため、そして市の発展のために精一杯責務を果たしていこうと思っております。皆様よろしくお願いいたします。 では最初に、教育行政について質問をさせていただきます。 文科省型コミュニティースクール化へ向けてどのような計画があるか、そして、不登校児の対応体制はどうなっているかの2点です。 大町市のコミュニティースクールの取り組みは全国的にも先進的です。特に美麻小中学校での取り組みについては、つい先日、信州大学学術研究院教育学系准教授の青木一さんと、美麻小中学校の支援コーディネーターの前川浩一さんによる共著「コミュニティ・スクールを持続可能にする地域コーディネーターのキックオフ」が出版され、一般の方々はもちろん、全国の教育機関からも注文が入っております。地域、学校、教育委員会協働のあり方として、全国的に大変注目されるものになっております。 そのコミュニティースクールの取り組みについて質問をいたします。 大町市の学校は、現在全てコミュニティースクールとなっておりますが、その中には文科省型、そして県の認定を受けた信州型があります。前述の美麻小中学校、そして八坂小学校が文科省型、そのほかの学校は信州型となっておりますが、これら全ての学校を文科省型に移行する予定があるとお聞きしております。文科省型はより地域協議会の権限が大きくなるため、私自身もこの移行によって、より地域と教育の結びつきが強くなること、官民一体の教育が進められることを期待しております。 この教育の取り組みは教育分野だけにとどまらない重大な大町市の資産だと思っております。例えば、病院関係の課題として常勤医の確保がございますが、子ども連れの家庭を持った先生たちが移住してくるのに、現在の美麻のような地域の特色ある魅力的な学校が非常に重要というお話を現場の皆さんからもお聞きをいたしました。 そこでお聞きしたいのは2点です。 全学校の文科省型への移行の意図、それと移行計画の現状、そして今後の御予定をお聞かせください。 そして、2つ目、このような特色あるコミュニティースクールの取り組みが、現在どのように定住促進につなげられているか、お聞かせください。 そして、教育行政についての質問、続きまして、不登校児への支援についての質問に移ります。 まずは、この場をおかりいたしまして、市民の方々、そして行政の方々、議員の皆様に簡潔に一つ共有したいことがございます。 ここ1カ月の間、川崎、練馬の悲惨な事件、そして、それについての報道で、いわゆるひきこもりへのイメージが非常に悪化しております。下手をすると犯罪予備軍のようなイメージさえ抱かれる状況です。 この問題について、もちろんそんなことはなくて、この問題の第一人者としてもう何十年もひきこもりの支援を続けている精神科医の斎藤環さんは、くだんのニュースを取り上げる番組内で、ひきこもりという言葉が使われ始めて20年たっているんですが、明らかにひきこもりの人がかかわった犯罪というのは数件しかないわけでして、つまり、100万人の当事者が現在いるとも言われていますが、この中で数件しかないというのは、非常に犯罪率が低い集団と、そのようにコメントされていました。現在苦しんでいる当事者、そしてその御家族に対して正しい御理解をいただければと思います。 さて、先日の岡議員の答弁でも明らかになったように、大町市は県内平均からしても不登校児の割合が多い地域ですが、同時にその現状も踏まえ、非常に支援にも積極的な地域だと認識をしております。不登校支援については、長野市から、結成30年になるブルースカイから識者や当事者を招いた講演会なども催されておりますし、地域の中でもがんばりやさん、ぽれぽれ、キッズウィルなど、市の委託を受けて活動している多様な受け入れ組織がございます。また、中間教室としてアルプスの家もあります。 これは、2017年2月に施行された教育機会確保法の制定によって、学校へ通わない子どもたちにも通学者と同様の教育が与えられるべきという法的根拠がつくられたことに、大町市として支援者の方々が適切で心ある働きをされてきたからだと思っております。 このように、大町市に現在育っている先進的で寛容な教育風土、こちらは大町市の子育て、教育に厚みを持たせるものであり、ひいては、先ほど言ったように定住などにもつながる魅力だと私は考えております。 不登校支援については、私も元当事者としてかかわっておりますが、私たちの支援している子どもの中で、前年は2名、地元の企業に就職が決まりました。地域に人材がいない、働き手、担い手不足が叫ばれる中、適切な支援によって地域に理解ある方々をふやしていくことは、子どもたちはもちろん、この大町のためにもなると確信をしております。繊細であったり、それぞれの事情を抱えていますが、大変優秀な子どもたちです。 そこで、質問をさせていただきます。 現状の確認といたしまして、前述の市内の多様な不登校児の支援団体と、当事者、当事者家族をそこに紹介する仕組みは、現状どのようになっているのかお聞かせください。 第2に、大町市全体として支援体制を構築していくため、そのような各支援団体の協力体制を構築するような場や仕組みはつくれないか、お聞きいたします。 長くなりましたが、以上で1回目の質問を終わります。お答えをよろしくお願いいたします。
○議長(中牧盛登君) 中村直人議員の質問に対する答弁を求めます。教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君) コミュニティースクールについての御質問にお答えをいたします。 当市では平成25年度、急激に進む少子化を踏まえ、特に小規模校の美麻、八坂地区において、保護者や地域住民の皆様とともに今後の義務教育のあり方について話し合いを深める中で、学校運営に住民の方々から参加をいただく手法として、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、いわゆる地教行法第47条の5の規定に基づき、他の地区に先行してコミュニティースクール制度を導入をいたしました。 この制度は、学校運営の基本方針について意見を述べ、承認するなど、一定の権限を有する学校運営協議会を設け、住民参画を進める一方で、ボランティア活動等を通じ、住民の皆様に積極的に学習活動や学校行事等にかかわっていただき、地域と一体となって特色ある学校づくりを進める制度で、現在は文科省型と略称をされております。 その後、長野県教育委員会では、学校運営協議会の権限を縮小した学校運営委員会と学校支援ボランティアを柱とする信州型コミュニティースクールを県内全校で推進する方針を示しました。これにより、当市におきましても、美麻、八坂地区を除く他の小・中学校について、保護者初め地域住民の皆様から御理解いただき、平成29年度に八坂、美麻を除く市内の小・中学校を信州型に指定をし、市内全校でコミュニティースクール化としての取り組みがスタートしました。 県教委が推進をする信州型では、学校運営委員会は協議会と異なり、学校運営方針等の承認権を持たず、意見を具申するについても人事関係を除くなど、文科省型に比べ、学校や保護者が受け入れやすい制度となっております。 一方、急激な少子化を背景として、学校と地域が育てたい子ども像を共有しながら、今後の義務教育のあり方全般について早急に対策を講じなければならない昨今の状況を踏まえ、さらに、信州型では文科省からコミュニティースクールとしての補助や支援が受けられないなどもあり、市教育委員会といたしましては、これまで進めてきた信州型をベースとして、今後市内全校について学校運営協議会を設け、文科省型へ移行することとしたところでございます。 移行に伴う具体的な取り組みといたしましては、本年度、第1回の学校運営委員会において既に方針等を説明をしており、今後、制度の相違点等や課題等について意見交換を行うとともに、保護者等への周知を図り、来年度からの文科省型移行を目標に取り組んでまいります。 以上です。
○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 〔総務部参事(和田泰典君)登壇〕
◎総務部参事(和田泰典君) 私からは、コミュニティースクールの取り組みは定住促進にどうつなげられているかとのお尋ねにお答えいたします。 移住・定住を希望されている方にとりましては、生活を維持していくための仕事や土地、住宅などの居住環境、医療や福祉サービス、その他多くの条件がマッチした上で移住・定住が実現するもので、特にお子さんがいらっしゃいます移住希望者にとりましては、保育園や小・中学校など教育環境は、移住を決断する上で大きな要素の一つであると認識しております。 市では、移住後の暮らしをイメージしていただくため、市の魅力を体感していただく移住ツアーを実施しております。そのツアーでは、20代後半から40代の結婚や出産、子育ての世代向けに市内の保育園や小・中学校、児童センター、図書館等の教育施設を見学していただき、地域ぐるみで子どもを見守っていることを実感していただく機会となっております。 また、都市部で開催する移住セミナーでは、子育て世代の移住希望者に対しまして、市内の子育てや教育環境がすぐれていることを紹介する個別のパンフレットを作成して、案内をしております。教育施設を見学したいとの希望があった場合には、関係部署が調整の上、実際に施設見学をしていただくなどの対応をしておるところであります。 特色のあるコミュニティースクールの取り組みにつきましては、市の独自性を子育て世代の移住希望者に対してアピールできる重要な要素でありまして、さらに、コミュニティースクールを支える地域のきずなを知っていただく機会ともなり、定住促進につながる有効な取り組みであると考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 教育長。 〔教育長(荒井今朝一君)登壇〕
◎教育長(荒井今朝一君) 次に、不登校児童・生徒への支援組織へ紹介をする体制等についてお答えいたします。 市内小・中学校における不登校の児童・生徒は、平成19年度には小中合わせて57人、在籍率2.03%と、県下19市中最も悪い状況にありました。その後、心の相談員や不登校支援員を配置をし、保健医療や子育て部門と連携をして早期の相談や指導に取り組んだ結果、大幅に改善をいたしましたが、昨年度は45人、在籍率で2.41%と再び増加をしており、不登校の未然防止や早期発見、早期相談を中心に取り組みを進めているところでございます。 不登校の定義は、疾病や明確な理由がなく、30日以上学校を欠席する場合とされており、長期間継続して欠席が続く場合もあれば、月に何日かずつ欠席をし、結果的に年間で30日を超えるようなケースも見られ、その原因も家庭状況や交友関係、学業への不信などさまざまであります。 また、登校することが不可能でも、少人数の場や民間組織が運営する支援施設、いわゆるフリースペース等なら出席できるというケースもあり、29年度からこうした支援施設等も就学の場として認定できることになり、当市でも現在、登校扱いといたしております。 現在、市内には不登校等の児童・生徒を支援する居場所として、教育委員会が運営をする中間教室のアルプスの家のほか、民間団体等が運営するフリースペースが4カ所あり、それぞれ特色ある指導方針に基づき運営を行っております。 教育委員会では、学校や子育て分野とも連携をして、これらの居場所に適応できると考えられる児童・生徒には、本人や保護者、教職員や心の相談員、家庭児童相談員や保健師等が相談を重ね、本人の気持ちが動き出そうとした場合など適切な機会を捉えて、それぞれに適した居場所での体験利用等を取り入れながら、柔軟に選択できるよう働きかけております。 次に、こうしたフリースペースなどを設置している支援団体が協力して連携を図る体制を構築することについてお答えいたします。 教育委員会が設置しております中間教室以外のフリースペース等は、市の委託を受け、それぞれ独自に活動しており、こうしたフリースペースを居場所としている児童・生徒がさまざまな体験や学習を通じ、自立した人生を歩んでいくためには、保護者や学校を初め支援関係者が継続的に見守っていくことが重要であり、フリースペース同士や学校、保護者との連携は欠かせないものと考えております。 一方で、それぞれのフリースペース等には独自の理念や特色もあり、加えて利用者のプライバシー等は厳に保護される必要があり、現在、担当の子育て支援課や教育委員会では、本年度中にフリースペースと学校間の新たな協力体制を構築するための調整を進めております。 具体的には、各フリースペースから個々の児童・生徒の状況について随時報告をいただき、学校と子育て行政が情報を共有し、保護者や関係機関とも連携をして意見交換、検討を重ね、方針を定めて、支援に取り組む体制をできるだけ早期に構築してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) まずは、コミュニティースクールについてなんですが、ただいまの答弁で文科省型は国の支援を受けられるという話があったんですが、それは具体的にどんな支援になるんでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまの文科省型のコミュニティースクールの補助金の関係の御質問にお答えいたします。 国では、コミュニティースクール推進体制事業というような名称で補助金を用意してございます。社会が総がかりで子どもたちを育むために、全国の公立の学校にコミュニティースクール文科省型を導入するために必要な経費に対する補助金でございまして、具体的には、学校運営協議会の充実に向けた管理、研修等の費用について補助金を支出するというふうに承知しております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) 現在の話とつながるんですが、現在、コーディネーターの給与形態はどうなっていますでしょうか。 また、現在は文科省型、信州型にかかわらず、交付は国や県から出ているんでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) まず初めのコミュニティースクールのコーディネーターの給与形態という部分をお答えしたいと思います。 コミュニティースクールでは学校運営協議会の委員につきましては、会議に出ていただいた際の費用弁償をしております。このほか、支援ボランティア等は原則としてボランティア活動ということでございます。無給でございます。ただ、保険については公費で掛けている状況でございます。 お尋ねのコーディネーターにつきましては、職務の重要性や学校と地域のコーディネートに要する時間が長い時間にわたるということもありまして、1人年間200時間程度をめどに時給の活動費を支給しているところでございます。 なお、文科省型に指定しても、国からは必ずしもコーディネーターの補助金が交付されることにはなってございません。御了解いただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) 学校運営協議会を組織化する中で重要なのは、やはりコーディネーターの存在だと今お話しして思います。そちらのコーディネーターのやはり育成というのが肝になってくると思うんですが、現在の移行において、どのような形でコーディネーターを育てるということで取り組みが行われているか、特にお答えください。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまのコーディネーターの人材育成についてのお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘のとおり、コミュニティースクールの中心となるのは、地域住民で組織され、学校運営方針等について承認する権限を持つ学校運営協議会でございます。 その一方、学校を支援する組織として支援ボランティアがあり、コーディネーターは主として学校とボランティア間の調整や媒介を行う重要な職務でございます。学校教育にも、そして地域の事情にも精通した方の中から、校長や協議会長など関係者が協議して人選をしているところでございます。 全国的にも制度そのものがスタートして余り長くないために、先例は多くありませんが、先進地の視察などをして研修を深めているところでございます。各コーディネーターの皆さんには、創意工夫を凝らしまして、意欲的に活動いただいているところでございます。コーディネーターの皆さんには定期的なコーディネーター会議の開催をしまして、情報交換や研修会、あるいは視察などの機会を設けて資質の向上に努めているところでございます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) ありがとうございます。 あと、美麻小中学校では、子どもたちがこんなことをしたいという声から、総合の時間のプログラムをつくるという動きがあるそうで、先日協議会メンバーの公開授業がありまして、私も見に行ったんですけれども、講師になった先生は協議会みずからが補助金をとって呼んだということで、本当に熱意があって、まさにこれ地域の方々が熱意を持って地域の子どもたちを育てるという、そのような事例ですばらしいと思っているんですが、今後ほかのコミュニティースクールもこのような取り組みが出てくると思うんです。その際に、市側で使える補助金のプログラムなどをまとめてコーディネーターに案内するなどあったらいいと思うんですが、どうでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) コミュニティースクールとして活動を行うための補助金、あるいは支援金はどうなっているかというお尋ねでございます。 市では現在、市内の各小・中学校へ、それぞれ学校が創意工夫を凝らしながら独創的な活動を支援するために、これは市内全校合わせてですが、年間200万円の特色ある学校づくりに対する補助金を支出してございます。 また、全国的には、公益法人や財団等によるさまざまな学校への補助支援制度がございますが、教育委員会ではできるだけそのような補助金を把握しまして、把握しましたその活用や募集に関する情報を各校にその都度周知をしている状況でございます。各学校では
教育課題や実情に応じて活用をしていただいておる状況でございます。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) ありがとうございます。 それでは、次は不登校の支援についての再質問をさせていただこうと思います。 現在、学校の先生方にそういった多様な施設を見に来ていただくという、そういった機会は設けられませんでしょうか。お願いいたします。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) フリースペース等を活用している児童・生徒の皆さんの様子を先生方が見学するような取り組みはできないかというようなお尋ねでございます。 担任の先生など学校側がフリースペースと連携しながら支援することはとても重要だというふうに考えてございます。しかし、利用している児童・生徒の状況やプライバシーなどの問題もございます。本人や保護者、施設側の了解が得られる場合は、施設での様子を出向いて参観することを検討してまいりたいと思います。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) 先ほどのお話の中で、新たな関係を持てる市と支援者の構築をしていくということは本当にすばらしいことだと思います。そういった中で、そういった声もプライバシーの問題を配慮しながら、先生方にもそこに入っていただいてという仕組みができたらと思っております。 次に、県ではスクールソーシャルワーカーの派遣という制度があるそうで、現在近隣地区だと安曇野市、松本市に本年は在籍しているそうで、今年度は、大町市は手を挙げましたが、残念ながら枠に漏れてしまったということで、来年以降のこの制度の利用の予定、そして利用のビジョンなどありますでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 教育次長。
◎教育次長(竹内紀雄君) ただいまのスクールソーシャルワーカーの活用についての御質問にお答えいたします。 県教育委員会の心の支援課では、いじめや不登校など課題に対応するため、社会福祉士や精神保健福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーを配置しまして、地域や専門機関等と連携して、困難を抱える児童・生徒を取り巻く環境の改善に向けた総合的な支援をしてございます。 具体的に申し上げますと、県内5つの教育事務所にスクールソーシャルワーカー、SSWを配置しまして、市町村の教育委員会からの派遣要請に応じまして、学校だけでは解決困難なケースに対応してございます。要請件数の多い松本市、安曇野市では、当該教育委員会を拠点として対応しているというふうに聞いてございます。 当市においては、昨年度の実績でございますが、小学校全校で35日要請をして来ていただいておりますし、中学校では9日間来ていただいてございます。引き続き、要請に十分対応していただけます体制をとっていただけるよう要望してまいりたいと思いますし、必要に応じて大町市の教育委員会にも拠点として対応ができる体制がとれればというような御相談も申し上げてまいりたいというふうに考えてございます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 今の点について若干補足いたしますと、スクールソーシャルワーカーは安曇野市や松本市は件数が多いのでたまたまいらっしゃると。大町市やほかの町村については教育事務所からそれぞれ要請に応じて派遣をするということになっているわけで、安曇野市や松本市に市の職員としてとかという形で置かれているのではないので、あくまでそこに常駐をしているというふうに考えていただきたいと思います。 以上です。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) ありがとうございます。 ぜひそういった制度も使って、先ほどの大町市の新しい制度とあわせまして、不登校の子たちの支援にぜひ役立てていけるような体制をつくれればと思っております。 それと、先日NHKでも特集があった不登校、ひきこもり支援の先進地として秋田県の藤里町の例がありまして、支援のために行った体制改革の中の要点の一つとして、窓口の一本化というのがあるそうです。今回の先ほどの質問でも、支援の声を市でも受けているということがありましたが、現在、市の中での窓口というはどちらになっているんでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 教育長。
◎教育長(荒井今朝一君) 不登校については、これはひきこもりとか一般的な話じゃなくて、学校での不登校ですけれども、については、あくまで原則的には教育委員会ということになるわけです。これは学校を欠席しているということですから。 しかし、背景にある家庭状況とか交友関係とかさまざまな課題というのは、子育て行政一般と共通性がたくさんありますので、その内容に応じて、関係する子育て支援課、あるいは福祉関係の部署、あるいは保健行政と連携をとって対応するということになってまいります。 なお、子育て支援課の保健師と、それからケースワーカー、係長等は教育委員会を兼務していますので、そのためにもそういう体制をとっているというふうに理解をいただきたいと思います。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) ありがとうございました。 最初におっしゃっていただいた新しい体制の構築の中で、そういったことも窓口としてもわかりやすい形で対応していただければと思っております。コミュニティースクールも、そして不登校支援についても、本当に重要な課題だと思っておりまして、私も今後もぜひそちらで取り組んでいこうと思っております。よろしくお願いいたします。
○議長(中牧盛登君) 次の質問をどうぞ。
◆1番(中村直人君) 次の質問は、すみません、それで、実は昨日の岡議員の答弁において、不登校児童がふえている要因ということでお話があったと思うんですが、実はそのお話について、岡議員のところにも私のところにも市民のほうから声が届きまして、教育委員長(同日、教育長の訂正あり)の答弁の中で、ふえている要因という中で、それぞれの家族の中の問題というのもあるというお話があって、確かにそれはそのとおりだとは思うんですが、やはりそこにその原因を集約するということですと、公助の部分でどうそういった方々を支えていくか、そういった方々も自分たちのお子さんということで必死にやっているわけで、教育委員長(同日、教育長の訂正あり)がおっしゃりたかったことも、そういう中で、これも本当に官民両方でやっていかなければいけないことだと思いますので、ということだと思うんですが、そういった市民の声を真摯に受けとめていただいて、今後の支援政策に生かしていただきたいと思っております。 次の質問です。 大項目の質問として、観光行政についてです。 大きく2つございます。駅前ホテル建設後の駅前観光の市のビジョンについてと、
フィルムコミッションについてです。 それでは、まず駅前観光について質問させていただきます。 信濃大町駅前に7階建て、シングル53室、ダブルで50室、ツインで76室、バリアフリーシングルで1室、計180室のホテルができるという計画がございます。収容人数でいいますと最大300名を超える計算となりまして、当市の観光事情、そしてホテルの種類の変動というのはあるんですが、観光庁のデータによれば、宿泊施設の利用率の平均は60パーセントほどとなっておりますので、単純にこれに当てはめてみますと、大町市駅前に年間で新たな宿泊者というのが6万5,000人ほどやってくるという計算になります。 私も宿泊業を行っていますので、観光協会でよく言っていたのは、駅前の客層として、個人客の宿泊を取りこぼしているということがあったので、そちらの改善も大いに期待しております。また、先ほど言ったような大きな変化のため、駅前観光、そして商店街にとっても大きな転機だと思っております。 大町市の第5次総合計画、大町市の中心市街地の活性化基本計画、大町市観光振興計画などについても、これだけ大きな要因の変化がありますと、次回に向けて見直しが必要になってくると思います。まだ建設も始まったところで、細かい計画をというには早い段階とは思いますが、大変重要なことだと考えておりますので、現時点での来年の取り組みを含めてお聞きしたいと思っております。これが1つ目の質問です。 次の質問は、同じく駅前のインバウンド計画、インバウンド観光についてです。 大町市では既に大型のインバウンド観光地である黒部ダムの存在があることから、インバウンド観光については特別に注力するに値する環境であると思っております。 ところで、県内のインバウンド宿泊者の伸び率は、平成25年から29年までで2倍以上。それに対して、市内の外国人観光者の伸び率は1.3倍程度となっております。これはやや若干厳しい数字だと思います。そこで質問です。 大町市では、ここ5年ほどのインバウンド宿泊者の伸び率の鈍さについて、どういった分析を持っておりますでしょうか、お聞かせください。 それと、質問途中で切りかわってしまって本来だめですか。
○議長(中牧盛登君) 通告したとおりにやっていただけますか。
◆1番(中村直人君) はい、すみません。 それでは、よろしくお願いいたします。
○議長(中牧盛登君)
フィルムコミッションは。
◆1番(中村直人君) 続けて、
フィルムコミッションについて質問させていただきます。 映画やドラマなどの撮影場所の誘致や撮影の支援を行う
フィルムコミッションですが、大町においても過去、中山高原の「おひさま」、「男はつらいよ」、「はみだし刑事情熱系」、「ミッドナイトイーグル」、そして「黒部の太陽」、アニメーションでは「おねがい☆ティーチャー」シリーズなど、ロケ地としての活用があったと思います。 観光振興及び自治体のブランドイメージの向上につながることから、県でも信州
フィルムコミッションネットワークというのが立ち上がっておりまして、積極的に誘致を進めている現状があります。大町市もそこに参加していると思います。そこで質問です。 信州
フィルムコミッションネットワークからの紹介など、近年の受け入れ状況はどうなっていますでしょうか。 すみません、ふなれで混乱いたしました。失礼いたしました。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。
産業観光部長。 〔
産業観光部長(駒澤 晃君)登壇〕
◎
産業観光部長(駒澤晃君) 観光行政についての御質問に順次お答えいたします。 最初に、JR信濃大町駅前のビジネスホテル建設に伴う駅前を含めた中心市街地の観光振興についてのお尋ねにお答えいたします。 御案内のとおり、大手ホテルチェーン、ルートインが信濃大町駅前に7階建て、客室180室のホテルを着工し、来年4月の完成予定となっております。このホテルは現在の旅行形態の主流となっております国内や訪日旅行の個人利用に対応するタイプの宿泊施設であり、開業後には中心市街地における飲食やお土産購入など、当地域の消費経済の活性化に大きく寄与するものと期待されております。 中心市街地における観光面での課題としましては、今回のホテル建設にかかわらず、ここ数年来の訪日旅行者の増加や、団体旅行から個人旅行に移行しております実情を踏まえ、観光面での立ち寄りスポットや幅広い飲食店の充足、大町駅からの二次交通や案内表示の充実、バス待合室の整備、大型荷物の受け入れ態勢の強化など、さまざまな課題があるものと認識をしております。 今回のホテル建設を契機に、これらの課題について、観光セクションだけでなく、庁内関係する部署を初め観光協会や商工会議所などの関係団体とともに連携し、これからの観光形態のニーズに的確に対応する環境の整備を速やかに進めていく必要があると考えております。 次に、インバウンドの市内宿泊者の伸び率についてどう分析しているかとのお尋ねにお答えいたします。 平成29年の外国人宿泊者数の伸びは、大町市は対前年比106%であるのに対し、県全体では117%となっております。当市の観光資源の主力である立山黒部アルペンルートにおきましては、ここ10年間でインバウンド客が急激に増加しており、平成28年には24万3,000人、平成29年には27万人に上るなど、既に高水準に達しているのが現状でございます。 また、市内訪日旅行者は増加しておりますものの、当地域の観光の課題でもあります滞在型ではなく通過型の傾向が強いことに加え、団体旅行から個人旅行への移行に対して各宿泊施設が十分に対応できていないことも要因の一つではないかと分析しております。 また、インバウンドの個人旅行者に対する宿泊施設などの受け入れ施設では、要望やニーズにより細やかに応える必要があり、こうした対応にはスタッフの人員確保等の課題もあると聞いております。 訪日旅行者の宿泊の受け入れにつきましては、多くの客室を持つ大町温泉郷を初め、市内宿泊施設とも情報を共有しながら、連携を強めて的確な対応を講じてまいりたいと考えております。 次に、信州
フィルムコミッションネットワークからの紹介など、近年の受け入れ状況についてのお尋ねにお答えいたします。 信州
フィルムコミッションネットワークは、平成24年に、長野県内での映画やテレビドラマ、コマーシャルフィルムなどのロケーション撮影を誘致し、支援することを目的として県内観光部に設立され、現在は一般社団法人長野県観光機構が事務局を担っております。 当市における過去の受け入れ状況は、かつては映画「黒部の太陽」、「犬神家の一族」、連続テレビ小説「おひさま」などがあり、近年では映画やインターネットテレビ、コマーシャルフィルムなどロケ支援が中心となっており、信州
フィルムコミッションからの紹介や制作サイドからの直接の問い合わせを合わせまして、ロケ支援の受け入れ状況は年間一、二件程度にとどまっております。 また、
フィルムコミッションのネットワーク連携によるロケの受け入れでは撮影作品を選ぶことができず、当市が作品のメーンロケ地となるかどうかにつきましても制作サイドに求めることが難しいのが実情であることを御理解いただきたいと存じます。 こうした状況下にありますが、ロケ撮影に対応できる大町温泉郷など大規模宿泊施設がある有利な立地条件を生かし、ロケの受け入れが当市の認知度向上や来訪者の増加など観光振興や地域経済の活性化につながる効果が期待できるものと捉え、今後とも積極的な受け入れに取り組んでまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) 今、スタッフの人員確保や駅前の飲食店の少なさなどの問題点というか課題が出されましたが、そういったものへの何か振興策とか支援策というのはあるんでしょうか。
○議長(中牧盛登君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの御質問にお答えいたします。 やはり今回も、実は北高のロケ支援なんかもしておりましたが、やはりいわゆるスタッフさんやそういうところの部分に関しても非常に苦慮しているところでございます。 市としましては、できるだけそれぞれ要求に沿ったような形で進めたいとは思いますけれども、どうしても合わない場合については、市の職員の協力なども得まして、そういう部分は考えていきたいと思っております。 また、それぞれ飲食店等に関しても、それぞれの立場において、我々も協力を要請しておりますが、受け入れる範囲の中でぜひ受け入れていただきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 残りあと2分20秒です。再質問はありますか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) ありがとうございます。 次は、インバウンド観光についての再質問をさせていただきます。 観光計画の中で挙げられている課題として、観光客データの少なさやマネジメント主体のなさについてというのがございますが、現在行っている、あるいは計画しているこちらの課題への取り組みについてお聞かせください。
○議長(中牧盛登君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの御質問にお答えいたします。 本年3月に策定しました大町市観光振興計画の中で、大きな課題としておりますのは、詳細な観光客データの把握が不十分であることや、これらに基づくマーケティングを実施する組織が不在であることでございます。 当市が目指す稼げる観光地を実現していくためには、単に観光客の入り込み数だけでなく、観光客の行動パターンやリピート率、消費動向などの詳細なデータに加え、観光業と農業、商業などの関連産業への複合的な波及効果などについて調査、分析を進めていく必要があります。そのためには、行政と観光協会や商工会議所、さまざまな事業者の皆さんが情報を共有していく仕組みが必要であります。 今後、マーケティング等の専門家の助言をいただきながら、早期に関係機関、団体と協議を進めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) インバウンドの誘致において、データというのは本当に大事なものだと思います。今お聞きしたような取り組みをぜひ進めていただければと思っております。 重ねて、今現在、出ました観光協会についてなんですが、観光協会はことしから体制の刷新がされました。こちらについての意図をお聞かせください。
○議長(中牧盛登君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。 今回の組織再編というよりも、今回は役員改選でありまして、この改選は、通常規約により役員の任期が2年と定められておりますことから行ったところでございます。 今回の役員改選の経過では、昨年度策定しました、やはり市の観光振興計画に沿って、目指す姿を稼ぐ観光地というようなことで新たに取り組むこととしており、観光協会、役員会においてもさまざまな検討をいただいたとお聞きしております。その検討結果において、民間の皆様が中心的に活動できる体制づくりが急務であるということで、従来の事業を継続する中で、新たな意見や事業にも取り組むことを目的に、会長には当時の副会長様に務めていただき、組織を立て直したということでございます。 市といたしましても、今後ともさらに観光協会と積極的に連携し、やはり当市が目指す稼ぐ観光地をぜひ一緒に取り組んでいただけるように考えております。私も実は副会長という立場で、今回観光協会のところに就任をさせていただきましたので、市の立場としてもできるだけ積極的に参加をさせていただいて取り組んでまいりたいというふうに思います。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) 民間の声も取り入れて、大きく大町の観光を前進させるということで、大変楽しみにしております。 質問については以上です。 6月7日付の大糸タイムスにも、大町北高跡にて撮影用の高所作業車が並ぶさまが出ていまして、
フィルムコミッションについても、市内のいろいろな資源や環境を撮影場所として捉え直すと、また別の有効活用の可能性が出てくると思っております。そのような場所を集約し、過去の実績も含め、撮影誘致場所としてのリスト化や広報を行えれば、市のメリットとなり得るのではないかということを提案させていただきまして、今回の一般質問を終わります。 ありがとうございました。
○議長(中牧盛登君) 以上で中村直人議員の質問は終了いたしました。 ここで、3時10分まで休憩といたします。
△休憩 午後2時54分
△再開 午後3時10分
○議長(中牧盛登君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 ここで、先ほどの中村直人議員の一般質問での発言において、訂正の申し出がありますので、これを許すことといたします。中村直人議員。
◆1番(中村直人君) 先ほどの教育行政の質問の中で、教育委員長という言い方をしましたが、教育長の間違いでしたので、そちらを訂正させていただきます。
○議長(中牧盛登君) この件については以上のとおりであります。 市政に対する一般質問を継続いたします。 質問順位第9位、大竹真千子議員の質問通告は2項目です。大竹真千子議員の質問を許します。大竹真千子議員。 〔3番(大竹真千子君)登壇〕
◆3番(大竹真千子君) 政友クラブの大竹真千子です。 初めての一般質問で至らぬ点等あるかと思いますが、若い視点、女性の視点、今までの経験を生かして市政に貢献できるよう質問、発言してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、通告に従いまして2点、1つ、移住・定住施策について、2つ、
北アルプス国際芸術祭2020について質問をいたします。 まず初めに、移住・定住施策について質問いたします。 大町市の人口は、昭和35年に4万1,184人を天井とし、昭和50年のベビーブームの際に一時上昇に転ずるも、それ以降は減少傾向が続いています。人口減少に歯どめをかけるべく、平成24年度からの第1期
定住促進ビジョンを掲げて事業を実施し、その後の国の地方創生総合戦略を受けての平成27年のまち・ひと・しごと総合戦略、人口ビジョンを掲げて事業を実施してこられたかと思います。 国立社会保障・人口問題研究所、社人研が平成27年の推計値として予測していた2万7,556人を、平成27年の国勢調査では2万8,041人と、485人大町市の人口が上回ったと報告を受けています。そして、平成29年の大町市第2期
定住促進ビジョンでは、平成32年の国勢調査の段階で2万6,000人を上回ることを目標に定住促進事業に取り組んでおられるかと思います。 私としても、家業の中で、第1期の
定住促進ビジョン策定、実施のころから、人口減少に対する市の危機感、そして人口減少の減少率を少しでも緩やかにすべく取り組まれてきたことを目にしております。 そこで、1つ目として、第2期
定住促進ビジョンは平成29年度から33年度までの5年間を実施期間としていますが、本年、令和元年は見直しを行う年となっています。成果としてわかっている点、課題として把握している点、見直しの概要と改善点についてお聞かせください。 2つ目として、全国各地で移住・定住施策を展開する状況となっており、移住者のとり合いというような状況になっています。他の地域との差別化を図るための大町市独自の取り組み等があればお聞かせください。 3つ目として、移住・定住施策に当たり、住むところの確保というのが課題になっている中で、大町市では空き家の数はふえているというのが現状です。大町市内の空き家の状況、市として認定している特定空家の状況、空き家バンクの利用状況、空き家バンク事業の現状と課題について教えてください。 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員の質問に対する答弁を求めます。市長。 〔市長(牛越 徹君)登壇〕
◎市長(牛越徹君) 第2期
定住促進ビジョンの成果と今後の見直しについてのお尋ねにお答えいたします。 市では人口の減少に歯どめをかけ、継続して安定的な自治体基盤を維持するため、平成29年3月に第2期
定住促進ビジョンを策定し、総合的かつ戦略的に移住・定住施策を展開してまいりました。 第2期
定住促進ビジョンの策定以降に市の移住相談窓口を通じて移住された世帯数と人数は、平成29、30年度の2年間で59世帯118人となり、第1期の5年間での103世帯205人のペースを大きく上回っており、一定の成果につながってきているものと受けとめております。 一方で、当市が先行して実施してまいりましたマイホーム取得助成やIUターン奨励金など資金面の支援制度は、他の市町村でも取り組み始めており、他地域と同様な支援策だけではさらに多くの移住者を呼び込むことが難しい状況となっております。 今後は他の自治体との差別化を図るため、当市の秀でたさまざまな特性を生かし、より効果が高く、かつ一過性ではない真に移住者のニーズに沿った支援を、ターゲットを絞り実施していくことが必要であります。 ビジョンの見直しにおきましては、転入あるいは転出された方の属性や理由などを的確に把握し、計画に反映させるため、本年2月から6月までの間、住民票などの手続の窓口において、転入者と転出者双方を対象としたアンケート調査を実施しており、その結果をもとに分析を行い、これまでの成果や課題について検討してまいります。 また、
定住促進ビジョンのメーンターゲットであります子育て世代の皆さんの意見等を集約するため、首都圏から子育て中の方を招くモニターツアーを8月に実施することとし、保育園や事業所、居住環境などを実際にごらんいただき、移住するための条件や、どのような支援策を希望しているかなど意見を把握し、施策の充実に生かすこととしております。 これに加え、これまで市の移住セミナーなどに参加された方のアンケート結果のほか、市の相談窓口を通じて移住された方の動機や属性などについて分析を行い、移住セミナーの開催時期や場所などのあり方を初め、ターゲットとする年代層や提案する大町での生活スタイルなど、これまでに実施してきた施策の検証を行うことといたします。 さらに、他の自治体で実施しております移住支援策についてもあわせて情報を収集し、当市に適した充実した計画となりますよう見直し作業を進めてまいります。 また、現在各部署が取り組んでおります広範な移住支援や定住施策につきましても、全庁的に効果を検証して見直しを行うとともに、ビジョンに的確に反映させ、誰もが住みたくなる、住み続けたくなる、また住んでよかったと心から思える町を目指し、積極的に施策を展開してまいります。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 〔総務部参事(和田泰典君)登壇〕
◎総務部参事(和田泰典君) 市の独自の移住・定住施策の取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。 市では他の自治体に先駆け、平成25年度よりマイホーム取得助成やIUターンによる定住される方への地域商品券の贈呈などの支援策を実施しておりますが、現在ではこうした財政面での支援策は他の自治体でも徐々に実施されるようになっており、もはや当市の独自性は薄れつつあります。 移住された方に対し、決め手となった要素は何かとお聞きしてみますと、必ずしも財政面の支援策で移住先を決めたのではなく、移住相談の際の対応者との信頼関係や移住後のフォローに加え、地域の人たちとよい人間関係が構築できるかなど、人と人とのつながりが移住する際の最大の決め手になったとのことであります。 そのため、市では移住希望者と地域をつなぐことを目的として、21年度から定住アドバイザー制度を設け、現在7人の方に御就任いただいております。アドバイザーの皆さんには、移住セミナーでの相談対応や移住の際の体験談、移住後の暮らし方、御近所との接し方など、行政の目線ではない実体験に基づいた生の声をお話しいただくとともに、移住希望者の移住体験ツアーや移住・定住のイベントにも同行していただき、移住に向けたさまざまな相談などにも対応していただいております。移住希望者からはこうしたきめ細かな対応に大変好評をいただいているところであります。 また、移住者の方が移住後の情報交換や悩み相談、市民の皆さんと交流していただくことを目的としまして、毎年移住者交流会を開催しております。こうした取り組みによりまして、移住された方が孤立することなく、安心して大町に住み続けていただくことに結びついているものと考えております。 しかしながら、当市の最大のアピールポイントは、北アルプスの麓に位置する豊かな自然環境と適度な田舎暮らしができ、移住希望者の皆さんの思い描く理想がかなう移住先として、暮らしやすく、住んでみたいと思える環境が整っていることにあります。 市としましては、これまで実践してきました移住・定住施策の充実を図るとともに、一層きめ細かな対応により、移住希望者と顔の見える関係を築き、他地域にない大町の自然や住環境のよさを最大限にアピールして、安心して移住し、暮らしていただけるよう取り組みを進めていきたいと思っております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 総務部長。 〔総務部長(竹村静哉君)登壇〕
◎総務部長(竹村静哉君) 私からは、特定空家の状況についてお答えいたします。 平成27年5月に空家等対策の推進に関する特別措置法が施行され、市では28年8月、専門家を交えた市空家等対策協議会を設置し、市空家等対策計画を策定いたしました。協議会では計画の策定のほか、自治会などから報告がありました70件の迷惑空き家につきまして審議を重ね、本年3月の第4回協議会におきましては、行政代執行までの法的措置が可能となります特定空家等に4件を認定したところでございます。 また、この認定物件を含め、所有者や管理者が判明した66件に対し、改善を要請する文書を送付しましたところ、12件の解体撤去と1件の改修が終了し、さらに2件が着手をしておる状況になっており、目に見えた成果があらわれてきたと感じております。 なお、立入調査や特定空家等の認定に当たり、物件の全てについての権利者を確定し、通知しなければならないことから、課税台帳、登記簿及び戸籍等に基づく調査が不可欠であり、相続や移転登記が適正になされていない場合は多くの時間と労力を要しますほか、相続放棄等にかかわる民事的な整理が必要なものや、権利者を特定しても物件の存在を知らない方が多いのも現状でございます。 物件が個人財産であり、それぞれ状況が異なりますことから、協議会の委員でもあります建築士や不動産関係者及び司法書士などからの御意見もいただきながら、法にのっとり粘り強く必要な手続を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 総務部参事。 〔総務部参事(和田泰典君)登壇〕
◎総務部参事(和田泰典君) 次に、私からは、空き家バンクの利用状況と課題についてのお尋ねにお答えいたします 市では市内の空き家の実態を把握するため、市連合自治会の御協力により、平成19年と27年に全市にわたる空き家調査を実施いたしました。19年度の調査では、空き家は282件でありましたが、27年度では425件と急増しております。直近の調査以来数年が経過しておりますことから、現在、正確な空き家の状況を把握するため、本年4月から7月までを調査期間としまして、自治会に再度御依頼いたしまして調査を実施しているところであります。 市では市内の空き家を有効に活用するため、所有者から登録していただき、移住希望者に活用いただく空き家バンク制度を設けております。これまで空き家バンクへの登録は41件ありまして、うち契約の成立は28件、現在募集中の物件は6件となっております。28年度以降の登録数は23件で、うち契約が成立した物件が14件あり、近年、登録物件及び成約物件は増加しておりますものの、制度が十分な活用をされるまでには至っていないというふうに認識をしております。 この要因といたしましては、物件の老朽化のほか、家財の処分や相続、権利関係の整備がなかなか進まないこと、財政的な負担など、所有者と利用希望者の使いたい物件との条件とニーズが合致しないことによるものと分析をいたしております。 市では、借り手と貸し手のミスマッチを減らし、空き家のマッチングを進めるため、信州大学及び東京大学と共同研究を進めております。市内にモデル地域を設け、空き家や地域情報、空き家のさまざまな使い方の検討、提案などをさまざまな立場の皆さんが共有し、空き家のマッチングに結びつける手法として、その体制の構築を目指しております。この取り組みを市内全域に広めることによりまして、市内の空き家の効果的な利用が図られ、移住・定住の促進にもつながるものと考えております。 市といたしましては、空き家対策や空き家の有効利用を進めるため、庁内各部署及び関係機関との連携を密にし、空き家解消に向けた取り組みを進めてまいりたいと思っております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) それでは、再質問をさせていただきます。 まず、第2期
定住促進ビジョンについてになりますが、基本目標の中に、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるという目標があります。移住・定住施策を進めるに当たり、メーンターゲット層となる20から40代の結婚、出産、子育ての支援については重要な施策となることは間違いありません。 子育て世代が2人目以降の出産をためらう理由として、経済的な理由でというのがクローズアップされていますが、休職や復職しやすい環境づくりというのも重要な要素であるとされています。 大町市には移住・定住に当たって利用できる支援策が42事業もあると伺っています。他市町村に比べ充実している状況にはありますが、現在、休職、復職しやすい環境づくりへつながる支援策というものはどういうものがあるか、お聞かせいただければと思います。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。民生部長。
◎民生部長(塚田茂君) 休職、復職しやすい環境への支援策についてのお尋ねにお答えをいたします。 子育て支援課におきましては、出産を機に退職、または離職される方への支援策といたしまして、平成27年度より、再就職のための求職活動期間中も保育園の利用ができるよう保育園の入所要件を緩和しまして、働きながら子育てをしておられる方が安心して求職活動ができるよう支援しております。既に多くの方に御利用いただいているところでございます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 休職、復職しやすい環境づくりという視点で、保育、育児の支援という点で言うと、比較的大町市は幾つか支援策を立てていただいているかなと思うんですが、支援策を見ている中では、企業と連携したような再就職、復職しやすい支援策というものは見受けられなかったんですけれども、女性がやはり出産、子育てが終わって安心して職場に戻れるという支援策についてもあれば、大町市独自の特色となっていくと考えられるんですけれども、そういった支援策についてのお考えはありますでしょうか。
○議長(中牧盛登君)
産業観光部長。
◎
産業観光部長(駒澤晃君) ただいまの休職、復職しやすい環境づくりという視点で、企業と連携した支援策が必要ではないかとの御質問にお答えをいたします。 国では、育児などを理由に離職した方に対する支援制度といたしまして、トライアル雇用制度や再雇用に対する助成制度を創設し、休職者や事業主への支援に取り組んでいるところでございます。 市といたしましても、国や県を初め経済団体など関係機関で構成いたします大町市労働行政懇談会などを通じまして、企業との連携と情報共有を行い、休職や復職をされる方に対する国や県の支援制度について効果的に活用していただけるよう、ハローワークを初め関係機関とともに周知啓発に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 続いて質問をさせていただきます。 先ほど独自の取り組みについてお答えをいただきました。各地の移住・定住施策の中には、自治体にとって来てもらいたい人材のターゲットを絞り、重点的に支援をする。例えば手に職を持つ人にターゲットを絞り、地域産業振興などに資する人材を優遇して迎える。地域活性化に資する具体的な事業の提案を募集し、優秀者に活動資金を与え、実際に起業してもらう。地域で不足する職種など特定の人に来てもらうなど、戦略的な視点を持って移住・定住施策を進める地域もあり、人材の確保という点では、そういった視点で移住・定住施策を打つ必要もあると考えますが、市としてのお考えはいかがでしょうか。
○議長(中牧盛登君) 総務部参事。
◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 地域で不足する職種などをターゲットにした移住・定住施策を推進してはどうかとのお尋ねであります。 市の第2期
定住促進ビジョンにおきましては、メーンターゲットを20代後半から40代の結婚、出産、子育て世代として移住・定住施策を推進しております。このビジョンでは、現在議員御提案の地域の産業振興に関する職種や事業への優遇措置ということにつきましては、特に明記はしておらない状態であります。 しかし、中心市街地の活性のため、空き店舗を活用して事業を始める方を支援する空き店舗活用事業や、農業の担い手不足を解消するため、新規就農者の就農後の経営が安定するまでの期間の所得を支援する新規就農支援事業など、各部署におきまして働く場の確保を目的としました支援策を講じているところであります。 議員御指摘のとおり、移住ターゲットに地域で不足している職種を希望する方を対象とすることは、これまでになかった新たな視点であります。そこで、第2期
定住促進ビジョンの見直しを図る中で、各分野におけます人材不足の現状などを考慮しまして、全庁体制で連携して、メーンターゲットの世代層や生活のスタイル、職種などの設定を検討してまいりたいと思っております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 続いて御質問をさせていただきます。 先ほど空き家の状況、それから空き家バンクの利用状況、空き家バンクの課題等お答えをいただきました。空き家と特定空家の状況について報告をいただいたわけでございますが、大町市内には3年前の平成27年の段階で約425件の空き家の情報があり、ことし再調査が入っていると伺いました。 その反面、移住・定住を検討される方々は、住居を探すに当たって、貸し家の物件が少ないというような状況があります。先ほど信州大学とのお話もありましたけれども、市内に点在する多くの空き家を有効利用し、移住・定住施策と結びつけるということで、よりちょっと細かなお話を伺えたらと思っております。 空き家の状況については、私の所属する自治会長ともお話をした中では、全て報告をしていないというような、わかっている範囲だけでしか報告をしていないというようなお話もありまして、空き家の数はまだまだふえる状況にあってもおかしくないと思っております。 ぜひ、空き家を移住・定住施策とうまく結びつける取り組みについて、もう少し詳しく教えていただければと思います。
○議長(中牧盛登君) 総務部参事。
◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 空き家を有効利用した移住・定住施策について、さらに詳しくということでございます。 市では、空き家を活用した移住・定住施策につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、空き家バンク制度と、信州大学、東京大学と連携した共同研究ということで取り組んでおるところであります。 空き家バンク制度につきましては、現在自治会に御協力いただきまして実施しております空き家の調査、その結果を受けまして、さらに物件の所有者の意向調査などを行って、空き家バンクへの登録や移住希望者への情報提供などを進めてまいりたいと思います。 ただいま御質問の中で、自治会のところで報告がまだしっかり確実ではないという部分のお話もいただきましたが、そちらの部分のところにつきましても、また自治会のほうに再度御依頼するような形で、正確な空き家の数、状況を把握するように努めていきたいと思っております。 また、共同研究につきましては、モデル地域内の空き家のマッチングによりまして、移住者が入居が決まるなど、成果は徐々にではありますが見えてきております。この取り組みが全市域で展開できますよう、課題とその解決策についてさらなる研究のほうを進めてまいりたいと思っております。 そして、市といたしましては、このような取り組みによりまして、市内の空き家を有効に利用した移住・定住の施策を積極的に進めまして、空き家の利用、活用についても進めていきたいというふうに考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 空き家も利活用できる、できないについて、施策、対応が変わってくるかなと思います。利活用ができる空き家に関しては、移住・定住施策につながっていくものであると考えてはおるんですけれども、また利活用が難しい空き家というのも存在をして、先ほど4件ほど特定空家として認定されていると伺いました。 空き家と一言でいいましても、築100年を超えるような古民家と称されるような建物については、活用に対して好意的な御意向もありますけれども、築40年、50年くらいで旧耐震基準の建物、昭和56年以前の建物に関しては、意匠やデザインによっては余り購入したいというニーズがなく、利活用も難しく、廃墟化していく建物も少なくありません。ぜひ移住・定住と結びつけながら、400からある空き家の利活用については早急に対応策を進めていっていただきたいと思います。 続きまして、2項目めの質問に移りたいと思います。 開催まで1年を切った
北アルプス国際芸術祭2020ですが、市内のお声を聞くと、現在でも芸術祭の開催に懐疑的な方、疑問点を抱えられている方、メリットを感じておられない方々がおられます。芸術祭の事業計画書などには記載をされておりますが、改めて事業の目的、何のために事業を開催し、どういった効果をもたらすために開催をするのか、市民の皆様にわかりやすく御説明をお願いいたします。 また、この事業は大町市が一丸となって取り組んでいくことが事業成功の大きな鍵となると考えます。各地域の国際芸術祭の成功と失敗について見ていくと、アーティストを主軸として開催され、市民の芸術祭に対する意識、行動、取り組みが置き去りにされがちだった地域が失敗に終わっている事例が多く見られました。 現在の進捗状況並びにブラッシュアップをしている取り組み、そしてまた御興味のない方々、疑問をお持ちの方々など、子どもたちを初めとする市民の皆様をどう巻き込んで盛り上げていくのか、工夫している部分についてお聞かせください。
○議長(中牧盛登君) 答弁を求めます。総務部参事。 〔総務部参事(和田泰典君)登壇〕
◎総務部参事(和田泰典君)
北アルプス国際芸術祭の開催の目的と現在の進捗状況、また、市民とともに盛り上げる工夫についての御質問にお答えいたします。 国際芸術祭は国内外への大町市の魅力の発信、観光誘客による交流人口、関係人口の増、市民参加、地域消費の拡大の4つを目的として開催をしております。 第1回の成果としましては、魅力発信では、首都圏主要メディアや美術、旅雑誌、旅専門雑誌での特集などのほか、来場者によるSNSを活用しました情報発信など、多くの情報媒体を通して広く大町市の魅力を発信することができました。 また、交流人口の増加では、県内外から予想をはるかに上回る5万4,000人を超える来場者をお迎えすることができ、これまでの観光客とは異なる世代や趣味、関心をお持ちの方に初めて大町を訪れていただく機会となりました。 国際芸術祭は開催すること自体が目的ではなく、芸術や文化の力をかりて、地域との協働により開催することにより、大町市の魅力を広く発信し、多くの人たちに大町においでいただき、地域の消費の拡大につなげるまちづくりの手法の一つであり、持続可能な地域社会を維持するための戦略の重要な柱であります。 次に、現在の準備状況についてお答えいたします。 アート関係では、国内外からのアーティスト選定と公募作家の募集とともに、アートサイトの選定が進められております。食関係では、公式レストランや地域の地場産品を販売するマルシェの開設など、新たな企画が進められております。また、誘客関係では、国内外からのツアーやオフィシャルツアーの造成、周辺地域の美術館や全国他の芸術祭等との連携などにより取り組みを図っております。宿泊関係や二次交通対策などにつきましても、市内事業者と随時打ち合わせを進めておるところであります。 また、前回の芸術祭からブラッシュアップしている取り組みにつきましては、芸術祭としてのブランディングを強化するためのクリエイティブディレクターの招聘、宿泊につながる夜間の鑑賞のアートサイトの設置、地域食材を使用したメニュー開発やマルシェの企画、地域の生産者と一流のシェフの連携による特別なダイニングの企画、さらにオフィシャルツアーの造成と二次交通の充実、インバウンドやサポーターの獲得など、前回の経験を踏まえまして、多くの取り組みを進めているところであります。 資金調達面におきましても、前回なかった新たな幾つかの大手企業から芸術祭の趣旨に賛同をいただきまして、御協力をいただけるということになっております。 次回の開催を控え、さまざまな関係者と調整を進める中で、開催の趣旨に対する理解や前回の実績などについて、市外や県外の方々の評価は圧倒的に高いということを実感しておるところであります。 しかしながら、議員御指摘のとおり、市民の皆さんへの説明がなお十分でない部分があると感じております。御質問にあるとおり、市民の皆さんとともに芸術祭を盛り上げていくことが特に重要であります。多くの市民の皆様に御参加いただくためには、まず、芸術祭を知っていただくことが重要でありまして、ワークショップやプレイベントへの参加を呼びかけるなど、さまざまな場面で芸術祭に関心を持っていただく機会を提供してまいります。 それとともに、市民の皆さん自身が作品をごらんいただき、芸術祭を楽しんでいただきまして、体験していただきたいというふうに思っております。アートとともに、その土地のよさを体感すること、多様な人々と出会うこと、それらを通してふるさと大町に対する愛着と再評価する気持ちが湧き、市民の皆さんに楽しいと思っていただくことが、大町を訪れた周りの人々にとりましても元気な大町を印象づけることにつながりまして、持続可能な地域社会をつくり上げていくという最大の目標の素地となると考えております。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 再質問はありませんか。大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 まだ、現在いろいろ取り組みについては進行中であると思いますので、今お話しいただける部分でということでお話をいただいているかと思いますが、ぜひ子どもたちの巻き込み方、もちろん小学生、それから中高生、若干興味のある部分というのが変わってくるのかなと思いますので、それぞれの子どもたちをどう巻き込んで、子どもたちが巻き込まれることによって親御さんたちが興味を持つという流れもあるかと思いますので、そういった子どもたちの巻き込み方、それから、前回も女性の巻き込み方についてはいろいろ試行錯誤されていらしたかなと思うんですけれども、やはり市民がどのように参加していくのかというのが非常に大事かなと思いますので、その巻き込み方の工夫は今後も検討していっていただきたいと思います。 それから、これも確認というような形になりますけれども、前回の事業の際に、市民との意識の間に乖離がありました予算面の部分です。金曜日の一般質問でも前回の国際芸術祭についてのお話出ておりましたけれども、改めて今回の事業予算について、市民の皆さんがわかりやすい形で御説明をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(中牧盛登君) 総務部参事。
◎総務部参事(和田泰典君) ただいまの御質問にお答えいたします。 芸術祭開催の費用に関するお尋ねであります。 市民の皆さんの間で総事業費の額だけがひとり歩きしたことは、大変に残念に思っているところであります。先日の傳刀議員の一般質問でも御答弁申し上げましたが、第1回芸術祭の事業費は約2億8,000万円で、財源内訳は、国や県から補助金が8,200万円、文化振興基金が1,000万円、ふるさと基金(同日、ふるさと寄附金の訂正あり)が3,650万円、団体助成金や企業からの協賛金、寄附金が3,000万円、チケット売上が5,580万円、グッズ売上等で1,180万円余の合計2億2,600万円で、残りの6,200万円が市の一般財源からの支出でありました。 第2回に向けまして、本年度と来年度の予算は合計で約2億8,000万円で、前回と同規模を予定しております。また、市の一般財源もほぼ同額程度と見込んでおります。 先ほども申し上げましたとおり、この芸術祭は単なるイベントではなく、質の高いアート、デザイン、食、グッズなど、国内外から注目され、高い評価をいただくレベルで展開することで、大町の知名度とブランド力を向上させる事業として、市の活性化につなげるまちづくりの手法として取り組んでいるものであります。 事業の評価は事業費だけを捉えて一概に高いか安いかで判断するのではなく、財源調達の内容、内訳、収入構造、さらに数字であらわされる以外の事業の本質を見きわめて判断いただくことが重要であると考えております。 すみません、先ほど、ふるさと基金と発言申し上げましたが、ふるさと寄附金の間違いですので、訂正をお願いいたします。 以上であります。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 私も前回の事業の際に、全体事業予算のみがひとり歩きをして、市民の皆さんに批判的なお声をいただくときに、やはりとても残念だなと感じました。やはり内訳に関して、市民の皆さんに聞いていただける機会というのをやはり今回もよく持っていただいて、誤解のないような形で進めていければと考えております。 それでは、最後に、
北アルプス国際芸術祭2020開催に向けて、市長の意気込みをお願いをさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(中牧盛登君) 市長。
◎市長(牛越徹君) 次回、2020年の芸術祭開催に向けての私の意気込みはとのお尋ねでございます。 来年に迫ってまいりました第2回の芸術祭の準備は、先ほど御答弁申し上げたように着々と進んでおり、前回の開催以上に質の高い、そして国内外からより多くの方々に訪れていただけるよう取り組んでおります。市民の皆様にもぜひ楽しみにしていただきたいと心から願っております。そして、どうか、より多くの市民の皆様にさまざまな形でかかわっていただきますようお願い申し上げるところでございます。
北アルプス国際芸術祭は、人口減少に何としても歯どめをかけるために、持続可能な地域社会を守るため、地域の活性化やブランド力の向上、そして交流人口と定住人口の増加など、大町市の再生のためのまちづくりの手段の一つとして開催するものでございます。そして、この事業を成功させるために、これまでも市民の皆様の御参加を得て、オール大町の体制で進めてまいりたい、また取り組んでまいったところでございます。 先ほども申し上げましたが、まず何よりも市民の皆様自身が芸術祭を楽しんでいただき、県内外から来場される多くの方々と触れ合う機会をより多く持っていただきたいと願っております。 また、市内の事業者の皆様には、前回にも増して大勢の来訪者が訪れることが予想されますので、この機会を大いに利用いただいて、ビジネスにも結びつけていただくことが重要だと考えております。多くの来場者をどうお迎えし、芸術祭の会期終了後にもリピーターとして再び、三たび大町においでいただくための取り組みを、私も一生懸命知恵を絞ってまいりますので、議員におかれましても特段の御協力と御支援、そして御参加をお願い申し上げたいと存じます。 以上でございます。
○議長(中牧盛登君) 大竹真千子議員。
◆3番(大竹真千子君) ありがとうございます。 どんな事業でも、1回目があれば2回目はその上を行く熱意が必要であると考えます。私も市会議員の立場として、前向きに向き合って芸術祭に貢献できればと考えております。 以上をもちまして質問を終わらせていただきます。
○議長(中牧盛登君) 以上で大竹真千子議員の質問は終了いたしました。 以上をもちまして本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでした。
△散会 午後3時55分...